大阪湾奥で秋のシーバスが賑わいを見せている。南港にはさすがにシーバスアングラーが多くなってきたので、泉大津のマイポイントで釣ることにした。特定のルアーへの反応がいい。サヨリが大量発生しているが、そこまでベイトのかたちにこだわってこないのが、メバリングタックル流用のLTシーバスのいいところだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
好調のLTシーバス「油断するな」と自戒
釣行日は11月4日。さすがにすっかり秋の気候で、夕暮れは早く、夜は寒い。しっかりと防寒して釣り場に立っても、北風が気になった。中潮周りの上げ。満潮が19時にくる。最近シーバスの反応がとてもいいので、「もう潮の上げ下げはそこまで気にしなくてもいいかな」と気を緩めかけていたが、「いや待て」と思い直した。そういう舐め方をして、何度も釣れなかったこともあるじゃないか!
集中していく。夕暮れから1時間、夕マヅメからガチで今季当たりルアーを通していくことにした。
オープンから巻いてきて2尾
マイポイントの居着きのチヌとシーバスは、足元際が鉄板なのだが、マヅメには珍しいことにアタリが出ない。そこで、ちょっとオープンに投げてみた。すると、バコンと出た。しかしこいつには沖に思い切り走られてしまい、フックアウト。もしかするとボラだったかもしれない。
しかしそのあとも、この日はどういうわけか足元打ちでアタリが出ない。そんな日もあるかとオープンに投げて、潮上から潮下へと通していると、まずは一本目がヒット。52cmだ。
52cmなんてシーバスアングラーにとっては大したモンではないかもしれないが、こちらはライトゲームの延長でやっているもので、これくらいのサイズでもヒリヒリする。
続けて、ほぼ同サイズのシーバスがヒット。こちらはファイト中に魚体を擦って怪我をさせてしまったので即リリースした。リーダーもギザギザだったので、ここでフロロカーボンライン7lbを90cm張り直す。
謎の根潜り「巨大魚」
最初に「集中モード」で攻めた分、2尾という合格釣果が出るのは早かった。そして、このあとは足元でもアタリが出始めた。でもキャッチまではいかない。どれもノセきれないか、エラ洗い一発で外されてしまう。と思っていたら、今度は確信的なバイトがきた。すーっとルアーを持っていく。向こうアワセのシーバスにこれをやるのは厳禁だが、ちょっと冒険して大アワセしてみた。
ウッ、なかなかデカい。やたら下へ下へと潜っていく。これは地形を知り尽くしている居着きの大型学習個体に違いない。何度も釣られているから、ラインを切りに来るのだ。手を伸ばして竿を海側へ突き出すようにしながら、ちょっと強引にリフトしてみる。しかし、ダメだった。潜られてしまった。
……沈黙。潜ったシーバスは、経験上、LTではなかなか引きずりだせない。ラインテンションを抜いてやり、魚にイトが外れたと思い込ませて根から出てくるのを待ったが、一切反応しない。こいつ、本当に賢い大きいヤツだな。あるいは、もう魚の口から外れて、根に化けてしまったか。
しかし竿に伝わる重みのもたれ方からするに、どうもまだ魚がついていそうではある。そこで、ラインブレイク上等で、一発ドンッと上に竿をあおった。すると妙にフワフワ~と魚が浮いてきて、現れたのはカサゴ。
まあまあ良型で26cm。今年自分が釣った最大サイズのカサゴだが、今こんなところで釣れてくれなくてもいいのに。でも、ラパラでビッグカサゴって、なんだかうれしい。思わずちょっと笑ってしまった。
チビレ追釣
ラスト、ピピピと例によってそれっぽいアタリが来て、小さなキビレを釣って納竿とした。
このキビレくんや、さっきのカサゴくんのサイズなら、もうメバルのほうがずっとうれしい。しかしまだ大阪湾奥にメバルの福音は鳴り響かない。海水温からして、12月中旬が小型のスタートかな?それまではいつにない好調ぶりを見せてくれているシーバスを、引き続きライトタックルでやっていきたい。
<井上海生/TSURINEWSライター>
泉大津