釣りにファッションを持ち込むのは厳禁だと個人的には思っている。カッコつけて釣りをするヤツなんて、釣りのことを何もわかっていない。ほら。あの、釣りのことしか頭にないおっちゃんたちのイナタイ恰好を見よ。あれが釣り人の真の姿だ。しかし、靴だけは別。靴はちゃんとしたのを履きたい。オカッパリの靴の選び方は、とても重要だ。ウォーキングシューズとトレッキングシューズを推奨したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
超重要な釣りの足元
オカッパリの釣りで何が怖いというと、歩いていて転倒し、それに伴い釣り具を破損すること、落水することだ。筆者は釣り具の破損経験が10回以上あり、落水も5回ほど経験している。そのうち靴が悪かったと思うことも3回ほどある。また昨夏の釣行でも釣り中に靴の底が抜けたことがあり、その日はまったく釣れないことになった。
常々、靴だけは慎重に選ぶようにしている。私生活で履くものもそうだし、仕事中に履くものも妥協しない。ケースに応じて最適な靴を履く。釣り靴も同様だ。ただ、この2年ほど気に入って堤防釣りに履いていた靴が、まさしく穴だらけの弊履と化した。これを機会に新しい靴に買い替えた。それもかなり厳しめに選定した。
あらかじめ言っておくと、ク〇ックスのようなサンダルは、絶対にオカッパリの釣りには推奨できない(船釣りでは結構ユーザーが多いらしい)。堤防は舗道とは違って、きれいに均されているわけではなく、思わぬ障害物があったりもするので、グリップの良い靴を選ぶことが、ともあれ第一基準だ。
春夏秋と冬で使い分けよう
釣り用の靴は、春夏秋と比較的暖かいシーズンと、寒い冬とで二足を履き分ける。筆者は堤防の釣り靴は各社から出ているウォーキングシューズが最適だと思っている。ランニングシューズでもいいのだが、ランニング用は軽さを追求しすぎるあまり肉抜きされすぎていて、釣りの長期使用では破けやすい。
基本はウォーキングシューズ
春夏秋はウォーキングシューズでいこう。ちょうど買い替えたばかりの筆者の靴なのだが、こちらは有名N社のウォーキングシューズ。モデル名M880、靴幅は2Eとやや広め。筆者は足がむくみやすい。そのため、幅広のつくりには助けられる。
実はこのモデル、もっと幅広のもの(4E*「E」または「D」が一般的な靴の幅で、その4倍)が以前からあったのだが、それはあまりにブカブカだったため、今回登場した2Eの新型には助けられている。今、通勤にも使って足に慣らしている最中だ。
場所に合わせて防水靴も使う
冬場は防水・防風のゴアテックスの靴を用いるといいだろう。サッカーのスポンサーで有名なA社のライト・トレッキングシューズが、私のお気に入りだ。ただ、実は昨年10月にこの靴を履いた状態で強度の捻挫をしてしまい、まだ治りきっていない。少し良くなってきたものの、なんとなく、それから怖くて履いていないのだが……。もちろんこれは、この靴の品質の問題ではない。私の不注意のせいだ。
ライト・トレッキングシューズの強みは、高いグリップ性能だ。多少足場が悪いところでも、しっかりホールドして乗れる。消波ブロック帯での釣りでは必須だろう。ごてごてのトレッキングは着用感が重いが、軽登山用のライト・トレッキングは軽量で履きやすく、それなりに防水性にも優れる。濡れやすい消波ブロック際も攻められる、いい釣り靴だ。
磯のスパイクは別世界
もし磯での釣りを日常としている方は、もちろん、もうひとつ磯専用のスパイクを持っていることだろう。
筆者も地続きの小磯に何度か乗ったことがあるが、やはりまったくの無舗装の磯となると、オカッパリの延長とはいえ別世界である。これから挑戦しようという方は、必ず専用の靴を買っていこう。
<井上海生/TSURINEWSライター>