ロッドとリールにテンヤだけ。シンプルな装備にもかかわらず、テンヤにエビをつけて海底まで落とせば、マダイをはじめいろいろな魚が食ってくる「ひとつテンヤ」釣り。ベテランアングラーはもちろんだが、ビギナーでも思わぬ獲物を手にできる釣りだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 高原稔)
6.1kgのナイスサイズ追加
早い時間にホッとできたので、これでようやく海底で口を開けているレンコダイの層の少し上2~3mまで攻めていける。どうしてもレンコダイを避けようとすると、ボトム近くの層までは攻めきれないのだ。
1時間ほどアタリが遠のいたが、ちょうどボトムから15m(タナ75m)ほど上で探っている時に、サオ先(メタルトップ)がモゾモゾと……。これもひと呼吸置いてアワせると、ロッド(紅牙テンヤゲームEXH-235)が曲がったまま、ドラグ音が響きだした。同時に、船長から「75m!」とのアナウンスが。偶然ではあるが、指示ダナにアジャストできていたようだ。
この魚は1尾目よりもサイズアップしていたのだが、掛けた直後に20m近くラインを出された後は、しばらくボトムからなかなか離れてくれなかった。それでも細イトのスリルを味わいながら、6.1kgのオスマダイの引きを楽しむことができた。
ラストも良型をキャッチ
そして3尾目は5.2kgのきれいなメスのマダイがヒット。巻きとステイを繰り返したところでアタリがでたのだが、愛用しているメタルトップのロッドは抜群の手感度・目感度に加え、カーボンソリッドのようにサオ先部分が大きく曲がり込まないので、大ダイ特有のモゾモゾというアタリを明確に伝達してくれるのが特徴だ。3尾目も無事に取り込み、2尾目に続いてリリースした。
結局この日のヒットパターンは明確には分からなかった。魚も単発だったことから、上下幅広く探り、多少「巻き」を意識した釣り方が良かったのかもしれない。もう少し魚が溜まってくると、フォールでも積極的に食ってくるタイミングが訪れると思う。
この時期の大型の乗っ込みマダイは1個体あたりの繁殖数も多いので、今後もできる時にはリリースをしていきたいと思う。自分が食べる分は脂がたっぷりと乗っているレンコダイを持ち帰り、おいしくいただいた。
<週刊つりニュース西部版 高原稔/TSURINEWS編>