春過ぎて夏来にけらしライトロック……春はあっという間に終わって夏がくる。眩しい季節が訪れると、ぜひ日中から釣りにも出かけてほしい。海水温が高くなる初夏は、日中から魚の反応がいい。実は盛夏となると釣れ渋るので、今から準備して初夏のライトロックを堪能したい。今回はライトロックの基本情報と、魚種コンプリートのための案内をしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
ライトロックはスタート直前
5月もそろそろ中盤に差し掛かると、雨季の後にもはや夏がくる。ほとんど夏季と冬季のふたつになりつつある日本列島であるから、夏季の釣りは早めにしないと、すぐに冬が来るなんてことにもなりかねない。実際、海水温25℃を過ぎると、本当に沿岸の魚は活性が下がってしまうのだ。
ライトロック。この釣りは、沿岸で小さな根魚を釣るものだ。根魚は、消波ブロックの穴を狙うと日中も反応がいい。上げ潮のタイミングならば昼間にも時合いがきたりする。なかなか心楽しい釣りなのだ。
タックル要件
ライトロックには専門タックルがある。多くは6ft台のロッドでティップが軟らかめ、リールは2000番ノーマルギアにフロロカーボンライン2.5lb。生エサもまじえて釣っていく。
しかし今手元にアジングタックル、メバリングタックル、トラウトタックル、バスタックルのフィネスがあれば、それをそのまま使ってしまえばいい。ラインさえ切れにくいものにかえれば、釣れる。ラインはフロロカーボンラインなら2.5lb、PEラインなら0.3号あればいい。
筆者は流用タックルならばアジングロッドを推奨する。PEラインが望ましいが、まあエステルラインでも0.3号あれば、リーダーを90cmほどと長めに張っておけばパワーは十分だ。そもそも初夏の根魚はそこまで大きくないので、あまりラインの力は必要ではない。どんな魚種が釣れる?
打ち方は、基本的に足元、消波ブロックの穴を狙う。昼も夜もかわらない。
魚種は、明るい時間に釣れやすいものから言うと、カサゴ、ムラソイ、メバルなどだ。やはり反応がいいカサゴメインになるが、ムラソイというソイ類が釣れやすいのも見逃せない。食味にも優れる上、よく引く。
魚種コンプリートを目指すなら、上記3種に加えて、ソイとクロソイも狙いたい。あまり珍しくないところでは、この5種となる。ハタ類は日本海側の限られた場でないと釣れにくいので、狙いで深追いしない方がいい。
何がライトロックの楽しさかといって、日中からよく釣れることだ。通常、多くの魚は早朝か夕方にしか釣れない。それがルアーフィッシングで、日中に数釣りできるのはライトロック対象魚ならでは。そして夏限定。この時期の「新子」と呼ばれる、魚の小さいのはまだ警戒心が薄い。よって釣れやすい。
攻め方は、昼はマイクロメタルジグ、夜はワームでいく。どちらもキーレンジはボトムだ。
マイクロメタルの使い方
マイクロメタルジグというと、1g~3g程度のメタルジグとなる。1gアンダーも3gオーバーもあるが、基本的にこのウェイトが一番使いやすい。マイクロメタルは、シャンシャンと竿を軽く煽って、落とす。レンジは底だが、底ベタにせず、微妙に底を切るようにすると魚が飛び出してきやすい。着底させすぎるとアッという間に見切られるので注意だ。
夜はジグ単で巻く
マイクロメタルでの釣りが一番「釣っている」という感じがするが、釣れやすいのは夜のジグ単だ。ジグ単でボトムを取って、ただ巻きする。カサゴを中心に、メバルもよく釣れる。夏でもメバルのレンジはかわらず表層だったりするので、表層チェックも怠れない。
夏のジグ単ライトロックのコツは、ジャーキングもまじえることだ。リトリーブという横の動きだけだと、もぞもぞした小さいアタリが多くなる。竿を煽る動きでとびはねるようなアクションを意識すると、ワームを小エビとでも間違えるのか、新子は食いやすくなる。
<井上海生/TSURINEWSライター>