アイナメが産卵を終え、アフタースポーニングの後に体力を回復して "越冬モード" に入り、オフシーズンに入る厳寒期。基本的には海水温が8度~15度が適水温で活発に動くアイナメにとっては、今回釣行した3月の初旬は "越冬モード" に入ったアイナメを狙わなければいけない厳しいシーズンと言われています。今回はそんな厳しい時期に貴重な45cmUPの "越冬アイナメ" に出会うまでの釣行記です。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・久末大二郎)
低水温期のアイナメ
秋の産卵が終わり、海水温が低くなる厳寒期のアイナメは、メスは産卵後の体力回復の為の荒食い。オスはネスト(産卵床)を守って卵がかえるまでに捕食をあまりせずに過ごした後、体力回復のために餌を荒食いする傾向にあります。
そしてオフシーズンは深場へ移動するか、障害物の奥に隠れる等の “越冬モード” になり、エサの捕食への活発な動きを潜めるようになっていきます。
こう言ったアイナメのシーズナルパターン的に見ても、秋~初冬のアフター荒食い後のアイナメは動きが少なく、狙うのが難しくなっていくのです。
オフシーズンの釣り方
漁港からオフシーズンのアイナメを狙うのであれば、ケーソンや敷石の間に隠れている個体のなるべく近くに落としてアプローチする、穴撃ちと呼ばれる方法が主な狙い方になります。
しかしながら、ロックフィッシュの有識者の方のSNSを拝見すると、産卵後に回復した大きな個体が、シャローエリアに残っているケースも珍しくないそうで、越冬モードの大型のアイナメに狙いを絞る釣り方もあるそうです。
この記事の釣行記を執筆する前までは、穴撃ちや壁際に落とし込むいわゆる”縦の釣り”が本当に苦手だったと言うこともあり、(現在は克服しつつある)この産卵後のシャローエリアに残っている大型のアイナメに、一か八かで狙いを絞ってみることにしました。
漁港でアイナメゲーム
今回は札幌から車で約4時間程の場所にある、道南方面の日本海エリアの漁港にエントリーしました。
港内はパッと見ると砂地でフラットエリアでした。しかし、偏光グラスをつけてみると、所々海藻のバラ根や、牡蠣殻がたくさんついているアンカーやロープがあったりと、アイナメが居付きそうなストラクチャーが所々確認できました。
まずは、偏光グラスから見て気になった、所々点在している海藻のバラ根に向かってキャスト。
この時期の個体は遊泳力がまだなく、スローなアクションが良いという、有識者の方のアドバイスを元に、3秒に1回転くらいの意識の超デッドスローなリーリングでボトムから離さず巻いてくるアクションで、港内に点在するバラ根に対して1箇所ごとに丁寧にアプローチしました。すると、一瞬何かについばまれたような違和感バイトがありました。
「サイズはわからんけどこれは魚じゃないか?」と思い、もう一度キャストして同じコースをトレースしました。