数年前から連休があれば通い続けているのが島根県出雲市。愛知県からノンストップで6時間、休憩を入れると7時間以上はかかるロングドライブだが、それだけの時間と労力をかける価値のあるエリアだと、個人的には思っている。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・谷川智)
出雲でタイラバ&ジギング釣行
年末年始は10kgを超える極太の寒ブリ、3月からは乗っ込みのマダイ、5月はアオリイカ、そして6月からシロイカ(ケンサキイカ)のイカメタルなど、四季を通じてターゲットは豊富だ。だが名前だけ見ると、北陸や東海エリアでも十分狙えるのだが、なにせ魚影の濃さが全く違う。
またロケーションも素晴らしい。出雲大社の先にある日御碕灯台を中心に、西へ東へ壮大な海岸線が続き、その沖には恐ろしく魚影が濃いグリ(瀬)が点在する。
また船の流し方も独特だ。ドテラ流しはほとんどせず、パラシュートアンカーを入れて船を立てた流し釣りが主体。深場でもラインがまっすぐ立つため、軽いジグやタイラバを使えるのがありがたい。
前日に出雲入り
今回は3月31日に釣友の丸山敬太さんと出雲を目指した。ターゲットは乗っ込みマダイに、居残り寒ブリ。また最近では1kgを超えるアマダイもよく交じるらしい。
毎回コーディネートしてくれるのが、出雲市在住の内藤幹人さん。今回は出雲市の隣の松江市にある鹿島マリーナから34フィートのプレジャーボートで出船し、名礁カンナカでブリやマダイを狙うとのこと。
前日の30日に丸山さんと出雲入りし、内藤さん、その釣友の長岡さんと夕食をともにしながら翌日の作戦会議。聞くとお目当てのカンナカが絶不調とのことで、西のポイントへ向かいタイラバでマダイを狙うことになった。
釣り開始
翌31日は午前7時に内藤さんの釣友の宇野さんが所有するボートで出船。約1時間でポイントに到着すると、予報以上に波が高い。水深は120m。大社沖もそうだが、このエリアは比較的水深が深いことも特徴のひとつ。早速パラシュートアンカーが投入され、釣り開始となった。揺れる船上で踏ん張り、150gのシンカーにグロー系のネクタイを付けて落としていく。
と、早々に電動タイラバの内藤さんにヒット。深場から上がってきたのは、60cmを超えるきれいなメスのマダイだ。一気に船上のボルテージが上がるが、後が続かない。
良型のマダイが揚がる
沈黙が続いたが、丸山さんに明らかにマダイのバイト。しばし激しくたたいた後、フッとティップが跳ね上がってしまった。直後に同船していた出雲の中古釣具ショップ、リツリーの栂山店長にもマダイのバイトがあったが秒でバレてしまったらしい。
ここからアタリはあるものの、バラシの連続。私にも一気にラインを引き出すバイトがあったが、これも数秒のやり取りの後でバレてしまった。
上がってくるのは、現地でボッカと呼ばれるウッカリカサゴやアヤメカサゴなど。そんななかでもタマポツでマダイが上がる。丸山さんも45cm、1.5kgクラスをキャッチし、安堵の表情を浮かべていた。