元釣具屋店員の筆者が考える「釣りがなかなか上達しない人の特徴」を紹介。自分、もしくは周囲の釣り友が該当するようだったら、改善してみるのが釣果アップへの近道かも?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター檜垣修平)
待つだけで釣りに集中していない
釣りをしない人から良く言われるのが、釣りは「待っている間が暇そう」というコメントである。たしかに傍から見たらじっとウキを眺めながら魚信を待つ時間というのは暇そうに見えるのかもしれない。だがしかし、アタリを待っている時間というのは仕掛けを変えたりエサを変えたり誘いを変えたりして、試行錯誤の誘いの後にいざ食ってこい!という時間である。釣り人からしてみればその時間が一番集中すべき時間ともいえる。
その待ち時間で携帯をいじっていたりしたら釣れるものも釣れないだろう。釣り初心者にしてみれば、待つ時間はたしかに退屈かも知れないがそれは脳内で海中のイメージが湧いていないからかもしれない。海の中を想像してみて欲しい。自分の仕掛けの下に魚が群がり、針に食いつくか否か見定めている……。そうなればよそ見する暇などないのである。
過去の釣果にこだわりすぎる
たまに友人と釣りに行くと、あまり釣れる要素がなさそうな、決まった場所でいつも竿を振っている。釣れていなくても中々移動しようとしない。ワケを聞くと前にここで釣れたから、というのである。たしかにその日は釣れたかもしれないが、たまたま通りかかった一匹が釣れただけかもしれないし、たまたまその日そこにベイトフィッシュが接岸していたのかもしれない。
魚が居る場所には常に理由がある。潮目の中、沈んでいる岩、海藻等の魚が足を止めるもしくは通り道となる理由が必要だ。潮目の位置は刻一刻と変わるし、海藻は生えている時期と生えていない時期がある。ベイトフィッシュなんてのは居ないのが当たり前の状態である。まったく同じ状況の日というのはないのだ。過去の釣果にこだわりすぎるあまり、その場所に固執するのは自分的には非効率ではないか……と思うのである。
しかし何故ここで釣れるんだ?という場所がホットスポットだったりすることもある。釣れないのに移動を面倒くさがって過去の釣果を言い訳にするのが良くないという話だ
トラブルを解決しようとしない
ノット抜けやラインブレイク等の釣り場で起こる数々のトラブル。これらは自分で失敗を重ね、何故トラブルが起こってしまったのかを分析し修正することで、その後の釣りの上達に大いに貢献してくれる。自分も過去にそういった経験を重ね、失った釣り具の数も多かったが、何故トラブルが起こったのかの原因を知ることで再発しないようになった。
しかし、たまにトラブってしまったときに解決せずにやめるか、進もうとする人がいる。トラブルで立ち止まらずにまた1からやり直そうとするのだ。原因が判明していないのにやり直すので後日また同じトラブルに見舞われている。これはとても勿体ない。トラブルで糸がぐっちゃぐちゃになってしまったり、魚が掛かったのにノット抜けしていたりしたらすべて投げ出してしまいたくなる気持ちもわかる。
だが、なぜそうなったのかの原因を突き止めることで釣りの上達に一歩近づくのだ。面倒ではあるがトラブルは逆にチャンス。いつくるかわからない大物とのチャンスを不意にしない為にも頑張って向き合っていこう。
<檜垣修平/TSURINEWSライター>