挑戦なくして現状維持もままならない。それはヘラの世界も同じ。失敗を恐れず突き進め! マルキユーインストラクター・吉田康雄に与えられた使命は、まさしく挑戦。「先生」になんてならなくていい。いつだってどこだってザ・チャレンジ! 第58回のテーマは「ゼロからのスタートIN亀山湖」。取材初日は中小ベラの数釣りに終始した。あとがない取材最終日、吉田は前日とはポイントを替え、タナも深めからスタートした。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部・関口)
出艇しポイントをチェック
9月26日(火)の取材最終日。前日同様に10ft艇+マイエレキ+レンタルバッテリーのタッグで亀山水産センターを5時30分に出舟し、これまた前日と同じく笹川筋方面に向かう。
川面台、サッタ下と前日モジリが多発していたエリアを通過するも当日はモジリゼロ。それどころか前日よりも濁りがきつい気がする。さらに上流に進み笹川入口付近で舟を止めて様子を見るも、前日とは比較にならないほどモジリがなく濁り気味。
「濁りが下流に落ちてきたのでしょうか。これだと昨日は濁りがきつくてあきらめた笹川内部もチェックしたほうがよさそうですね」
サルの大群がかっ歩しキーキーッと鳴き声が響き渡る小月橋をくぐり笹川筋へ進入。するとやはり、吉田がこぼしたとおり前日よりも濁りが落ち着いている。さらに新クズレ、倒れスギ、旧三本杭などのメジャーポイント周辺でモジリが見られ、前日よりも明らかに状況は改善傾向。さあ、どうする!
「とりあえず最上流の広瀬も見て、それで判断しましょう」
ところでなぜ最上流の広瀬にこだわるのか?
「その時ボクはオデコでカメばかりだったのですが、関西から遠征で来られていた現在はマルキユーアドバイザーの小泉伸行氏が広瀬で大釣りをしたんです。それがボクの脳裏に強烈に刻まれていまして、以降は亀山に来るたびにチェックせずにはいられなくなったんです」
なるほどね。でも竿も出さず見るだけで判断がつくの?
「その日は朝からすごいモジリがあったんですよ。ゆえに最上流部のモジリは信用してもいいのかなって」
でもさぁ、それってもう数年前の話だよね。今年の台風直撃もそうだろうけど、大雨のたびに土砂が入り込んで水深が浅くなってるから、以前と同様にってわけにはいかないのでは。
「そうかもしれませんが秋でも浅い所のモジリは見過ごせませんし」
確かに!しかし、吉田の期待もむなしく最上流部にはヘラどころか魚の気配さえ感じられず、笹川中流域へと戻る。
実績ポイントの倒れスギへ
「水況が昨日よりも改善してますしモジリもあるのでこのへんでやりましょう」
吉田が指さしたのは、笹川右岸の通称・倒れスギと呼ばれるウルトラ級の実績ポイント。
「じつは広瀬同様にここでも小泉氏が一日で50上を2枚も上げているんです。まったくおそろしい人ですよ」
小泉さんならオレもよく知ってるよ(笑)。今年の桧原湖でもお会いしたしね。こっちが関西方面に遠征に行くって話すと「あんまり釣り場を荒さんといてくださいよ」などと言って、ちゃっかり関東に来て自分が荒らしまくっているんだから。
「ですよね(笑)」
そんな冗談はさておきポイントは無事に確定した吉田。今日こそは中小ベラなど相手にせず、せめて尺半以上はゲットしてほしいところだ。
「なので今日はいきなり深いタナでやります」
前日は3本からスタートしたが、当日は竿18尺チョウチンではじめる。果たして大型はどのタナにいるのだろうか。
次回も「ゼロからのスタートIN亀山湖」です。
※取材協力 亀山水産センター
<週刊へらニュース編集部・関口/TSURINEWS編>
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