タチウオ釣りの本格的なシーズンが始まった。暑い時期でも夜釣りで快適に楽しむことができるタチウオ釣りだが、人より釣果を伸ばそうと思うと、それなりに工夫がいる。今回紹介するテンヤの引き釣りは、ほんの少しのアクションを付けることで、周囲に差をつけることができる。著者流メソッドを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
実釣で心がけること
実釣の際に意識することで、釣果が伸びる「秘訣」とも呼べるものが存在する。詳しくみていこう。
キャスト
ほかのアングラーに迷惑が掛からにように心掛けつつ、自分の立ち位置から扇状に広く探っていくイメージをもつことが大切。
ただし、流れを考慮して、必ずやや潮上にキャストしよう。キャスト後は、潮の流れに乗せつつ足元まで丁寧に探るようにしたい。
特にそれなりの水深がある堤防では、沖から追いかけてきて足元でヒット、なんてことも多い。最後まで油断しないようにしよう。
タナを意識
タチウオは別名幽霊魚というように、タナがコロコロ変わる。とはいえ、1本目が当たったタナはその日の指標になるので、何秒沈めたか、1投ごとにきちんとカウントを取ってきたい。水面直下〜底から1m程度までをまんべんなく探るイメージで釣っていこう。
手返しを意識
タチウオは(日によるが)時合いが非常に短く、ヒドい時なら10分もない。長くても30分程度なので、短時間にいかに集中して釣るかが大切だ。
あらかじめエサをセットしたテンヤを数本用意しておいたり、取り込んでから素早くキープ出来るように、足元を片付けておくなどの工夫が必要だ。
アクション
引き釣りはタダ巻きでも釣れる釣りだが、状況に合わせてアクションを付けた方が、圧倒的に釣果が伸びる。1本釣れた後もそのパターンに固執せず、様々な動きを試してみたいところだ。ここでは、この釣りのキモともいえるアクションの種類についてみていこう。
タダ巻き
最もスタンダードな釣り方。巻く速度を速め(リール1回転につき1秒)〜遅め(リール1回転につき3〜4秒)にすることで、様々なレンジに対応できる。また、アタリが出た速さを記憶しておくことで、その日のパターンを把握できる。
ストップ&ゴー
ある程度の速度でリールを巻いたら、ピタっと止めてテンヤをフォールさせる釣り方。このフォールの最中にアタリが出ることが多い。止める時間は1秒〜5秒程度で、様々な長さを試してみよう。
細かくシェイク
テンヤがタナに到達した後、竿先を10cm〜20cm程度チョンチョン・フワフワと数回シェイクさせてから、ストップ(カーブフォール)させる。糸フケを巻き取ったら、また同じ動作を繰り返す。シェイクする回数や速度を変えてみるのも効果的だし、ストップ&ゴーに織り交ぜてみるのも良い。
カーブフォール
テンヤをキャストし、着水したらすぐにベールを戻して糸フケを取り、そこからテンションをキープしつつカーブフォールさせる。この時、フォールさせる時間は、タナを把握するためにもしっかり計っておこう。
その後は大きくフワッと竿をシャクったら、素早く糸フケを巻き取ってまたカーブフォール、といった動作を続ける。