日中のライトゲームは雑魚との戦いでもある。カサゴ、メバル、アジ。どの魚を本命としようと、多くの場合は先に歯のある魚であるフグやベラが食ってくる。さらに日中は魚が身を隠すため底ベタになることから、根がかりも避けられない。このエサとりと根がかりというデイゲームの困難に、徹底的に対策するための術を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
日中の釣りはフグ・ベラの猛攻
フグやベラなどの歯のあるエサとりは、ライトゲームのワームにも食ってくる。疑似餌くらい見切ってくれと憎々しくもなるが、仕方ない。何せ私はバナナの皮でも釣ったことがある。まあこいつらも本命不在のときにはイカゲソなどを使って釣ってやったら楽しいので、単純に失せろとまでは言いきれない。
ただ実際ワームが食われてしまうのはもったいない。ちんけなものみたいだが単価があるし、本命が回ってくるまでに1袋500円もするワームが底をついたら何のために買ったんだという話になる。フグやベラの猛攻には、手段を講じて対応しなければならない。
特に夏のド日中にも活性が高い魚たちなので、まあこれだけ暑ければぶっ倒れないためにもデイゲームは避けた方がいいという私見も呟きつつ、彼らへの対策を紹介したい。
歯のある魚対策
一言でいえば、「いらないワームを使う!」だ。失っても痛くもかゆくもない安物のワームや、使いさしの、ワームの頭部分の刺し口がこわれたようなものを使う。こうすると、不要物の再利用性を全うさせられる。心情的に捨てにくい壊れたワームを、うまく使える。
そんなものも尽きたら、上述のようにイカゲソを使うと良い。同様にお菓子のよっちゃんイカもよく釣れる。エサ持ちが比較的いいので、歯のある魚と対等に戦える。それにカサゴやメバルもよく釣れる。
エラストマー系という歯のある魚の攻撃にも強いワームもある。モチモチとしたゴムのような触り心地だ。ただこいつも、1キャストごとにエサとりが10回も突いてくるような状況ではさすがに保たない。アジやカサゴなど本命が混泳する夕マヅメの海で、しっかりと本式のワームを見せたいときに使うといいだろう。
根がかり対策
続けて根がかり対策だ。夏のデイカサゴはほとんど底ベタで、穴釣りでも底を狙うしタイトなところを外せない。こうなると根がかりが増える。それを1本80円もする一丁前のヘッドを使っていたらもったいない。海に好んで金を落とすようなものである。
ここでも不要物の再利用性を考える。使わなくなった、ハリ先のなまったジグヘッドを持ってくればいい。カサゴのようにはっきりとしたアタリを出す魚には、多少シャンクが曲がっていようがハリ先が甘かろうが、しっかりとフッキングする。ロストすればしたらでそれも天寿を全うさせたようなものだ。
マイクロメタルジグの活用
上のような方法は今のゲーム用語で言う「舐めプ」といったところか。確かに勝負にいっていないやり方ではある。たとえば釣り番組なんかでは絶対に言わないことだろう。こんなことを言っていたら釣具が売れなくなる。それは業界の人には旨くないことである。工夫を凝らすのは楽しいことではあるが、根本的に釣りそのものの楽しみとはいえない。ただ私自身は案外、子どもの頃に川でドンコやオイカワを釣った原体験的な感覚は、こんな「小ささ」ではなかったかと思うのだが。
ただ大人の釣りとして、今っぽい言葉で「ガチる」ならばマイクロメタルジグだ。2gくらいのマイクロメタルを、PEライン0.3号で少し強めに使う。アクションさせて寄せ、水面をリトリーブして活性の高い魚を釣り分けたりする。ロストさえしなければ、釣り人優位に魚を釣り分けられる。また本命の魚が入ってきたときに、もっとも早いスピードで群れに放り込めるのもメタルジグだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>