第48回のテーマは「M-1に賭ける意気込み」。2023マルキユーM-1CUP全国へら鮒釣り選手権大会決勝に向けての試釣。吉田がまず選択したのは短竿浅ダナウドンセットだった。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
結果は4位
現時点ですでに決勝大会は終了している。つまり吉田の2023M-1は花と散ったのか、それとも歓喜に包まれたのかがわかっているわけだ。
何とも書きづらい原稿になってしまうが、こればかりはタイミングの問題なので致し方ない。もちろん週刊へらニュース本紙においても決勝大会に取材はしているので、その時の模様は8月18日号を参照していただくということでご勘弁願いたい。
ネット全盛のこのご時世なので、すでに結果をご存じの人も多いだろうが、6人で争う決勝ラウンドまで残った吉田の順位は4位だった。次年度シード権獲得もならず、厳しい言い方ではあるが惨敗だろう。
いやいや決勝ラウンドまで残ったのはさすがだよ!との見方もあるが勝負事は1位こそ価値があり、2位以下は以下同文と記者は思っている。よって大会終了直後に吉田から送られてきた結果を知らせるSNSには、このように返信した。
「お疲れさま!でも4位で惜敗なんて思うなよ。来年こそ優勝をもぎ取ってこいよ」
吉田のM-1はこれで終了した。断続的ではあるが7日間近くも試釣を重ね、本大会を含めた最後は、酷暑のなか4日間連続で椎の木湖の桟橋で竿を振り続けた。もはや体はズタボロで、心の中も真っ白になっているはずだ。さらにおそらく吉田の頭のなかは、すでにエントリー済みで8月上旬に開催予定の第22回マルキユーへら鮒釣りチョーチン王座決定戦予選に切り替わっていると思われる。
当ページもそんな吉田を追いかけたいのは山々だが、前回からの話の流れ的にも途中で切るわけにもいかないので、今回は吉田がM-1に向けてどのような試釣をおこなったかをしつこく追いかけてみたい。
午前はメーターウドンセット
というわけで7月23日(日)の2号桟橋にて、周囲をライバルに囲まれたなかでおこなった試釣(前号の続き)へと話を戻そう。
これまでの試釣を経て予選では両ダンゴはないと見切った吉田。2号桟橋釣り座354番で、竿8尺メーターウドンセットでスタート。
「午前中は動きが鈍く午後にやや活性が上がります。おそらく今日もその傾向でしょうし、予選初日、二日目ともその可能性は高いでしょう。条件は皆同じですから、低活性の午前中は爆釣など期待せず、ポイントを稼げる釣りで地道に1枚ずつ拾うしかないと今は考えています」
ポイントって?
「あれ?M-1のルールをご存じではないのですか?」
だって出たことないもん(笑)。
「ですよね(笑)。予選は初日の午前と午後、二日目の午前の計3試合おこなわれのですが、何もここで1位を獲る必要はありません。最悪でも6位以内に残っていれば決勝ラウンドに進めますので、ぶっちぎる釣りではなく上位に入れる釣りをすべきなんですね」
以下はM-1予選の順位決定方法の詳細。
24人を抽選で1ブロック6人の計4ブロックに分け、3試合の合計ポイントで順位を決定。各ブロック1位の重量を100とし2位以下は『(釣った重量/同ブロック1位の重量)×100(小数点第2位を四捨五入)』でポイントを決定。
なるほど。つまりは大ゴケしない釣りね?
「はい。試釣の感じだと両ダンゴのチョウチンも可能性がないわけではありませんが、かなりの冒険なのでボクのなかでは切り捨てました」
太陽を正面に撮影だからと朝のうちはパラソルも差さずに打ち始めたが、吉田が言うとおり周囲も含めてウキの動きはかなりよくなかった。
次回も「M-1に賭ける意気込み」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>