挑戦を恐れては現状維持もままならない。それはヘラの世界でも同じこと。失敗を恐れずに突き進め! マルキユーインストラクター・吉田康雄に与えられた使命は、まさに挑戦。〝先生〟になんてならなくていい。いつだってどこだってザ・チャレンジ! 第47回のテーマは「M-1に賭ける意気込み」。2023マルキユー-1CUP全国へら鮒釣り選手権大会決勝に向けての試釣の様子を中心にお届けしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
マルキユーM-1CUPに向けて試釣
マルキユーM-1CUP全国へら鮒釣り選手権大会、略してエムワン! コロナ禍で2019年を最後に中断していたが今夏いよいよ復活する。当ページの主役・吉田康雄は2019年の同大会で3位になりシード権を獲得していたので、今年は7月29~30日(土・日)に開催される決勝大会から出場予定だ。
「もちろん応援に来てくれるんですよね!」
行かねーよ(笑)。その日は別の釣り場に浮かんでる(大会取材は別の人が行く予定)。でも、もしも優勝したらささやかだがご褒美は用意してある(笑)。だから何が何でも優勝をもぎ取ってこいよ!
そんな会話を吉田と交わしたのが7月23日(日)の早朝。場所は埼玉県羽生市にある本紙協定・つり処椎の木湖。決勝大会が行われる会場の入場前での一コマだった。
ところで試釣は今日で何回目?
「…。今日を含めて4回目でしょうか」
これで最後?
「いえいえ、本番が土日ですから木金もやる予定です」
これまでの感触は?
「これと言った確証は得られてないです。ただ池の状態が今のままと仮定するなら、予選での両ダンゴはないですね」
この暑さで魚が参っちゃってるの?
「いえ減水ですね。ここにきて急に水位が下がってしまいました」
まあでも、条件は誰もが同じなわけだから、そのなかでやるしかないもんね
「そうなんです」
本戦会場となる2号桟橋に釣り座を構える
多数の例会組が入場したあと、一般列に並んでいた吉田もあとを追う。目指すは本戦会場となる2号桟橋の渡り奥。
当日も最高気温予想が35度超。パラソルを差せば多少でも暑さをしのげる工場向きに入りたかったが、時すでに遅し。同向きはほぼ満杯状態だったので、すき間があったゴルフ場向きの釣り座354番に座る。
それにしてもビックリだね。2号には見慣れた顔ばかりが並んでいるじゃない。当然、皆も試釣なんだよね?
「そうなんです。昨日も同じような顔ぶれでした(笑)」
これだけ皆が接近していると手の内がバレバレにならないの?
「まだ大会1週間前なので和気あいあいとやってますが、間近になればピリピリしたムードに変わると思いますよ」
なるほど、今はまだ腹の探り合いってこと?
「まあ、そんなところです(笑)」
試釣序盤は選択肢を絞る作業
一人離れた釣り座でやろうとは思わないの?
「それだと、すべてを自分一人でやらなければならないので効率が悪いんですよ」
と言うと?
「人によって方法はいろいろあるのでしょうけど自分の場合、この段階での試釣は選択肢の候補を絞るのが当面の目標なんです」
つまりは選択肢の消去ってこと?
「はい。誰かが自分とは違う釣りをしていて、この釣りはないねってことになればそのぶんの作業が省けますから」
なるほど、他人任せでも構わない部分なら積極的に利用してしまうってことね。
「そういうことになりますね。お互い〝持ちつ持たれつ〟です」
遅れて入場して吉田の右隣に座ったウッチーこと内島康之(へらニュース本紙NEOスタンダードに出演中)は、そんな吉田とは1976年生まれの同い年。気の合った仲間同士で、本戦はもちろん試釣も楽しみながらやってしまうということなのだろう。
次回も「M-1に賭ける意気込み」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>