第44回のテーマは「クリアレイクで大型に挑戦」。榛名湖の大型狙いと言えば藻が重要なキーワード。可能な限り藻の近くにエサを打ちたいところだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
竿27尺で藻穴探し
群馬県榛名町にある榛名湖を舞台にクリアレイクの大型を狙う。
遠浅なのでウェーディングで立ち込み台を設置し、さらに27尺竿を継いでおよその藻の位置を掌握した。これが前回までの流れ。
道具を用意し両ダンゴエサを作ったら、底ダテをしていよいよ釣り開始だ。タチは1本強でエサは両ダンゴ。タックルとエサは図の通り。
それにしても随分とシンプルなブレンドだね。ダンゴの底釣り芯華1+ペレ道1+水2なんて。
「ガイドの高西氏からペレット系の両ダンゴがいいと勧められましたので夏冬ペレ底と迷ったのですが、藻があるので軽めのほうがいいかなと思ってこのブレンドにしてみました」
なんで軽めがいいの?
「水深も浅く、今は風波もないので。これでもし天候が荒れてウキが上下に揺さぶられるほどだったら重めのエサも選択肢になるでしょうけど」
なるほどね。確かに今は無風で水面もベタナギだからね。
「これがもし晴天なら最悪のパターンだったのでしょうけど、幸い今は小雨が降ってローライト状態ですからヤル気も起きるってもんです!」
どのクリアレイクもそうだが、水深が浅い釣り場ほど、天候などは悪条件のほうが好ましい。これがもし晴天微風なら、おそらくエサを打つ気にもならないだろう。
最初の数投は重いタナ取りゴムを使う
こう言っちゃあ何だけど、エサよりむしろ大切なのはエサ打ち点と底ダテだろう(笑)。
「そうなんです。ここまでは藻がどの辺にあるかだけで台を設置しましたので、ここからはエサ打ちをどこにするかをピンポイントで探さなければなりません。そのためタナ取りゴムは使わず使用するエサで測るのですが、最初の数投だけは藻の有無に関係なく重いタナ取りゴムを使います」
なんで?
「できれば藻穴藻際を狙いたいからです。藻のない所の底ダテならタナ取りゴム=使用エサとの値に大きな誤差は出ないはずです。しかしエサのみでの底ダテだと、それが底なのか藻の上なのかの見極めが難しくなります。沈み方に違和感があるとかナジミ幅である程度の判断はつきますが正確性に欠けますから」
エサだと沈んでいかないからだね。しかも吉田のエサは軽め。ゆえに強制的に潜らせるため、最初の数投は重いタナ取りゴムを使うわけね。
「そういうことです」
タナ取りゴムを使って底ダテした位置にトンボを結び上バリトントンに合わせたら、今度は竿掛け正面だけでなく左右1mの範囲にエサを打ち、可能な限りナジミ幅が深くなる所を探れば、そこが藻穴藻際の可能性が高いということ。
取りあえず「ここだ」と思える所を見つけたまではいいが、問題は毎投そこにエサ打ちするコントロールがあるのか? しかも竿は27尺だ。
当然だが送り込みは不可能なので振り込みは回し振りだ。記者にその技量はないので、だからこそ竿は長くても24尺までと決めている。ところが吉田は難なくそれをやってのけてしまう。当たり前と言えば当たり前だが、それをクールな顔でやられるとどうにも腹が立つ(笑)。
「今は風がないから振れますが、風が出てきたら自信はないです」
回し振りのコツは?
コツとかあるの?
「フィニッシュの手前まで、エサもしくは道糸の行方を見失わないことですね。竿が頭上を越えてから振り下ろすまでの間に、必要なら微調整できるはずですから」
ところがそんな微調整を繰り返すも、6時にエサ打ちを開始して早くも1時間以上が経過。相変わらずモジリはあるか沖めで、ウキには何の変化も現れない。
ポイント休めのついでに入釣券でも買いに行くか!
舟宿や湖畔の食堂などでも購入可能だが、今回は湖畔の温泉施設ゆうすげ前に置かれてある自販機まで歩いて買いに行くことにした。
次回も「クリアレイクで大型に挑戦」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
榛名湖