波止(堤防)で使用する釣り糸は【ナイロンとPEラインのどちら?】各々の長所・短所を解説

波止(堤防)で使用する釣り糸は【ナイロンとPEラインのどちら?】各々の長所・短所を解説

昨今、釣り人口の増加と共に釣り方は多様化し、釣具店で様々な材質・カラーのラインを見かけるようになった。いざ購入しようとしたときに、「どれを買おう?」と迷った経験はないだろうか。今回は「波止(堤防)釣りで使用するリールに巻くライン=道糸」にフォーカスし、ナイロンライン、PEラインそれぞれの特性・長所と短所を紹介していこう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

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荻野祐樹

釣り歴は約25年。得意ジャンルは渓流釣りと、カワハギ・タチウオ・メバル(全て餌釣り)等。解りやすい!をモットーに発信していきます。

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PEラインの長所

次に、PEラインを使用する理由や長所をみていこう。

ラインを細くできる

PEライン最大の長所は、強度面が非常に優れているという点。ナイロンラインより遥かに強い為、細いラインを使用することができる。その分、リールもコンパクトな物を使用することが可能となるので、ライトゲームはPEラインに分があると言える。

飛距離を稼げる

PEラインは糸癖が非常に付きにくく、しなやかな素材だ。また、強度があるためラインを細くできるので、風・空気抵抗をより受けにくくなり、圧倒的な距離を稼ぐことができる。

距離を把握できる

大半のPEラインには、1m・5m毎にカラーマーキングが施されていて、10mを超えると色が変わる。これを目安に飛距離を把握することで、「20mラインでアタリが集中している」「ライン2色目あたりにシモリがある」といった状況把握がしやすくなり、より効率的に釣果を伸ばすことができる。

波止(堤防)で使用する釣り糸は【ナイロンとPEラインのどちら?】各々の長所・短所を解説マーキングは非常に役立つ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

長持ちしてコスパ良

PEラインは非常に耐久性の高い素材のため、釣行後にきちんと手入れを行っていれば、(使用・保存状況・釣り方にもよるが)1年程度は使用できる。最初に購入する際は高く感じても、トータルで見るとコスパが良いと言える。

PEラインの短所

では、PEラインのデメリットをみていこう。

やや高価

先述した通り、長持ちすることを考えるとランニングコストを押さえることが可能だが、単体で見ると非常に高価だ。著者が子供の頃は100m辺り4000円~7000円程度で、おいそれと買えるレベルではなかった。だが昨今は各メーカーの企業努力により、値段も随分落ち着いてきたので、セールを狙えば100m1000円~2000円程度で購入することが可能となった。とはいえ、メーカー品で名の通った型番はいまだに高価なので、予算に合った買い物をオススメしたい。

熱に弱い

PEラインは熱に非常に弱い材質で、ラインを結ぶ際に発生する摩擦熱ですら、切れてしまうことがある。結束する際は、多少湿らせてからゆっくりと結ぶように留意しておきたい。

根ズレに弱い

PEラインは擦れにも弱く、岩がゴロゴロしたような場所で使用すると、たった1回の根掛かりであっけなく切れてしまうことがある。そのため、岩場で使用する際は擦れてしまわないように気を付けておきたい。

一度絡まると解けない

PEラインは大変しなやかなラインだが、複数の糸を編み込んで作られている性質も相まって、一度絡むと中々解くことができない。特にキャストミスでダンゴになってしまった場合は、早々に諦めて切ってしまった方が無難だ。

著者はPEライン+フロロカーボンラインリーダーを使用

著者はこれまでの30年近い釣行経験から、波止釣り用リールに巻くラインは、最終的に「PEライン0.8号~1.2号を100m~150m+フロロカーボンラインカーボンライン(リーダー)3号~7号を2m~10m」という、やや変則的な形に落ち着いた。こうしておけば、チョイ投げ・カワハギ釣り・探り釣りのような繊細な釣りの他、ウキ留めを付けてウキサビキやタチウオのウキ釣りを楽しむことができる。さらに、リーダーを太いものに交換すれば、タチウオの引き釣り・ショアジギング・ノマセ釣りといった大物釣りにも対応可能になる、という訳だ。

著者のタックルは【夏の夜釣りの好ターゲット7選】の記事で紹介しているので、是非参考にして見て欲しい。

もちろん、メインがPEラインなので、飛距離もしっかりと稼ぐことができる。元となるPEラインは1年に1回程度交換し、リーダーは劣化具合を見てその都度交換するので、大変コスパも良い。理想を言えば、釣り方に応じてリールやラインを変更したいところだが、限られた釣具を上手く使いこなすのも釣りのテクニックの一つ。それぞれのスタイルに合わせて、使い方を考えてみて欲しい。

<荻野祐樹/TSURINEWSライター>