渓流エサ釣りにおける【河川増水時の安全対策とメリット&デメリット】を徹底解説

渓流エサ釣りにおける【河川増水時の安全対策とメリット&デメリット】を徹底解説

渓流エサ釣りは季節・天候の影響を多分に受ける釣り。これからの季節は降雨が増えて、増水した河川で釣る機会もあるだろう。今回は、著者が考える増水時のメリット・デメリットと、安全面における注意点を紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

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荻野祐樹

釣り歴は約25年。得意ジャンルは渓流釣りと、カワハギ・タチウオ・メバル(全て餌釣り)等。解りやすい!をモットーに発信していきます。

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渓流釣り 淡水の釣り

増水時のメリット

安全を確保した上で入渓するわけだが、平水時と比べてどのような変化が起こるのかみていこう。

警戒心が和らぐ

渓魚は元々非常に警戒心が高いが、雨が降って水かさが増すと隠れ場所が増える上、濁りが入って警戒心が薄れやすくなる。特に釣り人が多くプレッシャーがきつい場所ほど、増水時によく釣れることが多い。

渓流エサ釣りにおける【河川増水時の安全対策とメリット&デメリット】を徹底解説濁れば渓魚の警戒心も薄くなる(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

活性化する

渓魚の一種、アマゴは「雨の子」と書くように、雨後は渓魚達が活発に活動する。これは、川虫や陸生昆虫等、エサの流れてくる量が平水時に比べて格段に増えるためだ。身を隠す必要が無くエサも豊富という状況だからこそ、かなりどん欲にエサに飛びついてくる。

良型が出やすくなる

元々警戒心が強い良型は、水量が増えた時に活発に活動する。小型の物は強い流れに対応できず緩い場所に集まる傾向にあるが、良型は別。流心の脇や白泡周辺、大岩周辺などで、いつもよりワンサイズ大きなサイズが期待できるはずだ。

一か所で連発することがある

増水すると流れが強くなり、渓魚が定位できるような流れが減る為、必然的に好場所に集まる傾向がある。こうなると、一か所で複数匹が連発することもあるので、できるだけ警戒させないよう、手前から順に探っていくことが大切だ。

増水時のデメリット

増水はメリットばかりかと思いきや、そうではない。そもそも平水から30cm以上増水したら釣りにならないし、それなりにテクニックが必要になるケースもある。ここではデメリット面をみていこう。

ポイントが限られる

増水によりダメになるポイントは多い。小場所(特に落ち込みや小さな淵)は流れが強くなって荒れるし、平水時に狙い目となる流心は、流れが強すぎて攻略できない可能性もある。テンポよく釣り上がって行く方が、結果として釣果を伸ばせることが多い。

長竿が必要になる

水位が上がると、普段ウェーダーで立ち込める場所も、深くて入れなくなる可能性がある。川幅も広くなるので、普段よりワンランク長い竿が必要になる。

渓流エサ釣りにおける【河川増水時の安全対策とメリット&デメリット】を徹底解説陸地が水没することも多いので注意が必要(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

遡行が難しくなる

水量が増えると水圧も増す為、普通に進むことすら困難になることがある。また、足場が脆くなっていることもあるので、絶対に無理をして進まないこと。何度も言うが、安全第一だ。

仕掛けを流す難易度が上がる

流れを読んで仕掛けを流すのが渓流エサ釣りだが、水位が増すと流れがより複雑になるし、水深が深くなることに伴い底流れを捉えにくくなる。より流れを観察し、しっかりと把握することが大切だ。

安全第一の釣行を心がけよう

著者は以前、小雨が降る中平水のポイントで徐々に釣り下がっていた。雨も止み、ある程度釣果を得た後に上流側に戻ろうとしたら、明らかに水位が増していて冷や汗をかいたことがある。後に知ったことだが、この時上流ではゲリラ豪雨が降っていたらしく、脱渓して1時間後には水位が20cm程増していたのだ。

天候をしっかりと把握し、周囲の状況に気を配り続けることである程度安全を確保できるので、無理をせずに釣りを楽しもう。

<荻野祐樹/TSURINEWSライター>