本格的な春到来!ということで、各地では船も波止もイカダも、大いににぎわいを見せ始めた。メバルやマダイ、アオリイカなど春にシーズンインする魚は多いが、今回は春から初夏にかけて最盛期を迎えるアナゴ釣りを紹介したい。安近短で激美味ターゲットをぜひ狙ってほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部)
アナゴ釣り実釣
アナゴは前述の通り夜行性だが、やはり時合いはある。まず絶対逃せないのが、日没直後。釣果のほとんどが日没から2時間以内に上がることが多い。したがってまだ明るい時間帯から釣りを開始したい。雨や風で濁りが入れば、明るくても食ってくることもある。
そして潮の動き始めや緩み始めもチャンス。潮時表で干満の時間を確認しておき、自分でチャンスタイムの推測を立てておこう。
アナゴの時合いについては、まだまだ分からない部分が多い。日没直後の時合いにバタバタッと釣れて後は音沙汰なしだったり、10時ごろまでダラダラとアタリが続くパターンであったり。ただひと晩中釣れ続くということはまずない。
釣り方は投げて待つだけ
さて実釣だが、釣り方も仕掛け同様シンプルイズベスト。投げて待つだけ。だが、注意点もある。まずハリスが絡まないように、着水したらカーブフォールで沈めること。着底したらすぐに1mほど仕掛けを引く。
そして三脚などにサオをかけ、アタリを待つ。穂先にはアタリ鈴やケミホタルなどを装着し、暗闇でもしっかりアタリを捉えられるようにしておこう。アタリがなければゆっくり手前に引いてくる。また大きくサオをあおって、仕掛けを浮かせてから着底させるなどの誘いも有効だ。
のんびり待つ置きザオだからといって、長時間放置するのはご法度。ヒトデが付いていたり、ハリスが絡んでいたりすると、釣れる可能性ゼロの仕掛けを長時間入れておくことになるので、時間がもったいない。
焦って早アワセしないこと
アタリは明確にはっきり出る。だが早アワセは絶対厳禁だ。アタリが出てもしばらく待ち、力強く押さえ込んだタイミングでアワセを入れる。
だがこのアワセのタイミングが非常に難しい。食いが良ければ一気にサオ先を持っていくのだが、少し渋いと居食いのようにモゾモゾというアタリが続くだけになる。そんなときは少し仕掛けを引いて誘いをかけると、一気に食い込んでくることがある。
またアナゴは意外に食い逃げのうまい魚。アタリがあってもうまくエサだけ取られていた…なんてことが頻繁に起きる。いずれにしてもじっくり待って、押さえ込んだときにしっかりアワセを入れるようにしよう。もちろんモゾモゾの後にアタリがなくなり、上げてみたらエサだけなくなっていることも多い。
アナゴを釣った後
釣ったアナゴはフタ付きバケツにブクブクをかけておき、泳がせておく。ハリをのんでいたら無理に外さず、ハリスを切ってバケツに入れる。無理にハリスを切るとエラを損傷して、バケツの中で死んでしまう。
さばく前に氷水にしばらく漬けておくと、アナゴが仮死状態になるのでさばきやすくなる。小出刃が使いやすいが、アナゴが小さいときはカッターナイフを使うとさばきやすい。
煮アナゴ、白焼き、かば焼き、天ぷらと何にしても絶品。待望のGWには、身近な波止で狙ってみてはいかがだろうか。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>