5月〜9月の渓流ヤマメ釣り季節別攻略法 シーズン終盤は源流で大型を狙う

5月〜9月の渓流ヤマメ釣り季節別攻略法 シーズン終盤は源流で大型を狙う

今回は渓流ヤマメ攻略を季節別で解説しよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

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淡水の釣り 渓流釣り

7月下旬~8月

例年、梅雨の明ける7月下旬、梅雨明け直後の減水期は今までの長雨で釣り人も少なく、ヤマメも高活性で一時的に釣果も上向き、ひと回り大きく、パワフルな魚体が交じってくる。仕掛けも春先の極細イト仕様では対応しづらくなる。仕掛けは水中イト0.25~0.4号、エサはミミズを標準と考えておく。

下流にダムを控えた河川や本流では30cmオーバーの戻りヤマメやサクラマスが魚止めまで差してきているので、エサ、ルアーの反応も大変良く面白い季節だ。

猛暑の8月に入ると一気に減水する。水温20度ともなれば冷水性のヤマメは活性も落ちて、昼間は釣りにならない。古くから「夏ヤマメ一里に一尾」と言われるほど難しい。少しでも水温の低い標高のある一般渓流域~源流域が狙いめ。また、時間帯は、涼しい早朝と日没前後がよい。

5月〜9月の渓流ヤマメ釣り季節別攻略法 シーズン終盤は源流で大型を狙う渓流の様子(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

ポイントは少しでも水温の低くて溶存酸素量の多いポイントを狙う。落ち込みや白泡の多い瀬(荒瀬・平瀬など)、発電所放水口、堰堤、滝つぼが有望。エサは、陸生昆虫を意識して、ブドウ虫やミミズでよいが、クモやバッタでも釣れる。

ただ、この時期になるとクモの巣が多く、非常に攻略しづらい。さらにスズメバチが活発になってくる。黒系の帽子や服にまとわりついてくるので白系を着用し、防蜂ネットをお勧めする。ハチに刺された場合、命に関わる場合もあるので、アナフィラキシー症状対策で、エピペン注射液を病院から処方しておくと安心だろう。

9月

近年は9月に入っても残暑が厳しく、朝晩に涼しさが感じられるのは中旬くらいだろうか。ヤマメも産卵を控えて、ようやく食いも戻ってくる。

本流や開けた渓流は、まだアユ釣りが活発で、おのずと一般渓流域~源流域が中心になる。さすがに終盤の季節になると多くのヤマメが抜かれ、全体的に魚影も薄まっている。よって釣果にもムラがでやすい。しかし、外敵をかわしてきた百戦錬磨のスレヤマメや尺ヤマメも産卵に備えて遡上し、より上流の支流にも差してくる。エサ釣りには反応も良く、最後の大物シーズン到来だ。

5月〜9月の渓流ヤマメ釣り季節別攻略法 シーズン終盤は源流で大型を狙う渓流の様子(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

エサはミミズ、ブドウ虫、イクラを使う。産卵を控えて流れの緩い淵尻に定位していることが多い。

シーズン最後の源流域で婚姻色のでた天然物を狙うのも面白いが、卵を抱いた個体も多く、来シーズンの楽しみのためにもリリースを取り入れながら、優しい釣りを心掛けたい。

<週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2023年3月24日号に掲載された記事を再編集したものになります。