私の釣車の走行距離は10万kmをゆうに超えました。しかし、まだまだ愛情が消えないため、もうしばらくは海への長旅につきあってもらうつもりです。そこで、今回は「これからの愛車とのつきあい方」を、釣車の整備でいつもお世話になっている整備士さんに聞いてきました。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松永一幸)
車と長くつきあうメンテナンスのコツ
「まるふくモータース」代表の福嶋将真さんに、長くつきあうコツをお伺いしました。
費用との兼ね合い
よく、車のメンテナンスで、「費用」を節約したメニューをお客様より求められますが、金額を抑えるとしたら、心臓部である「エンジン」に直接関わるエンジンオイルなどは、対象から除外すべきだと思います。
イメージが掴みやすいように、「ギアが噛み合う箇所」で表現しますと、「油膜」が切れてしまう状態は論外とし、「油膜が薄くなる」とギアの噛み合うクリアランスを広げる原因になります。その結果、やがてガタが発生し、不具合に発展するのは簡単に想像がつくと思います。
エンジンオイル選び
また、エンジンオイル選びにも注意が必要です。長い距離を走る車には、メーカーが推奨している「粘度」が、「0W-20」ならば「0W-40」と、後ろの数字が大きいオイルを選ぶことをお勧めします。
後ろの数字は、ご存知の通り、「高温時の粘度」の指標になります。長距離走行時は、エンジン内部は高温になりがちです。そこで、高温になったエンジンを保護するために、大事な役割を担うのが「油膜」です。後ろの数字が大きいオイルは、油膜の形成を高温化で維持するのに適していると考えます。
さらに、ベースオイルの種類にも注意が必要で、品質が安定している「化学合成油」がお勧めです。
その最大の理由は、洗浄能力だといえます。エンジン内のフランジ(異物)をキッチリとオイルフィルターへ運ぶことができるのは、期待値も込めて「化学合成油」が1番といえます。
釣具と同様とお考えなら、ぜひとも釣車にも、質のよいメンテナンスをお願いいたします。ケミカルで巻き心地が改善するリールのように、体感できるほどの「変化」が期待できますよ。
良質なメンテナンス
釣車のODOメーターの走行距離が10万kmを超えると、「寿命?」と考えてしまいがちですが、「強度」「耐久性」は過去の車より向上し、さらにメンテナンス技術も「進化」していると感じました。
また、筆者の釣車が走行距離13万kmに達したときに、CVTジャダーの改善策で、CVTオイルの全量交換をしたのですが、交換後は「新車」のときのフィーリングが戻った感じになりました。
さらに、そのフィーリングは変わらず、いまも快調な走りをみせています。そして、現在の走行距離は16万800kmを突破しましたが、うれしいことにその後はトラブル「ゼロ」で、すごく感謝しております。
おかげ様で、2023年は「釣車の入替」を検討して、頭を抱えていましたが、この案件は先延ばしにできそうです。その浮いた予算を「釣具の入替」にあてられると確信したので、購入リストを練り直し、楽しい悩みが増えて、その楽しみに頭を抱えています。ロッドホルダーなどの、「コダワリの装備」を施した釣車を所有されてるアングラーの皆さま。釣車への良質なメンテナンス、お勧めですよ。
<松永一幸/TSURINEWSライター>