全日本サーフに所属し、南は鹿児島から北は岩手まで、年間4~5回車中泊をしながら遠征している著者が、「快適な車中泊の裏技」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター長谷川靖之)
年4~5回車中泊で遠征
私は元来、乗り物に酔いやすい体質で、小学生の頃からバスの遠足が苦手だった。大人になると車やバスでは酔わなくなったが、船は未だに苦手。何度か船釣りに誘われて同行したものの、毎回納竿時間までキャビンで寝て過ごすというつらい経験から、投げ釣りに辿り着いた。
投げ釣りの全国組織である『全日本サーフ』に入会してからは全国に大物を求めて遠征する機会が増え、南は鹿児島から北は岩手まで、年間4~5回は車で出かけることが当たり前になっている。
遠征には交通費(高速代、ガソリン代)がかさむことから、現地では宿はとらずに車中泊をすることが多い。遠征は普段の釣り以上に期待度が高く、釣りをしている時に集中力を高めるためにも、車中ではできるだけ快適に睡眠をとることが大切だと考えている。
安眠のための試行錯誤
私が遠征時に使用する車は「スズキエブリイワゴン」のハイルーフタイプである。この後部座席を折り畳んでから後部スペースで寝るのだが、床は折り畳んだ座席の凹凸があって、直接寝袋を敷いただけでは背中がゴツゴツするので、熟眠と程遠い状況と言える。
エアマット
そこで最初に試したのが、エアマット式のベッドを敷くことである。これはなかなかの優れもので、寝る時は膨らませて、起床後空気を抜いて折り畳むとスペースを取らない。しかしエアマットの欠点は、後部の床全面をマットが覆うため、釣り道具を外に置く必要があることである。防犯上の観点から、なかなか気になって眠れないことが難点だった。
二段ベッド
最後に辿り着いたのが二段ベッド仕様である。(エブリイワゴン×ベッド)でキーワード検索してみると、エブリイワゴンにぴったりフィットする2段ベッドが売られている。
もちろん、エブリイワゴンだけではなく、ミニバンタイプの車種ごとのベッドが売られている。費用は5~6万円を要するのと、自分で組み立てる手間はあるものの、非常に快適な遠征ライフを過ごせている。
二段ベッドの利点と難点
私は下の段に釣り具(竿ケース、リュック、バッカン、クーラー)を収納し、上の段にインターネットで購入したロール式のマットを敷き、その上にホームセンターで購入した安価な敷布団+掛布団+枕の3点セットを積んでいる。このおかげで釣り具を車内に収容したままで、フカフカの布団の上で足を延ばして寝ることが可能となった。
冒頭、ハイルーフ仕様と書いたが、ハイルーフだとベッドの上に胡坐をかいても頭が天井に当たらないので、快適に食事をとることもできる(ただし身長が高く、座高の高い人はその限りでは無いのであしからず)。
ただし、このベッドを組み付けると、後部座席を使いたい時は、一度組み付けたベッドを解体しなければならない。とはいえ、慣れてくると15分程度で解体&組み付けが可能である。