挑戦を恐れては現状維持もままならない。それはヘラの世界でも同じこと。失敗を恐れずに突き進め!
マルキユーインストラクター・吉田康雄に与えられた使命は、まさに挑戦。〝先生〟になんてならなくていい。いつだってどこだってザ・チャレンジ!
第27回は厳寒期のハコをナメるな!千葉県我孫子市にある小川つり堀園・小池での実釣。ノーカウントのままもがき苦しむ吉田を尻目に、あとから入った常連はあっさり2枚釣り上げたぞ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
オデコ継続中
小池、釣り座4番、竿8尺タチ2本弱の両グルテンで7時30分に打ち始めた吉田。「ウキが動くのは少しでも暖かくなってからだろう」などとタカをくくっていると、早くもウキに戻りが出始める。ちなみにエサはアルファ21単品。
「すぐに溶けるようなエサではないので、何かがいなければ戻りなんて出るはずないのですが」
アタリにならないのでヘラかと期待してウキを見つめていたが、時間が経過すると今度は弱い上下動が出始めた。
「ジャミですね。おそらくはクチボソとか、そんな感じの」
弱いアタリは見送り、少しでも力強さがあるアタリに手を出してみるが、ことごとく空振り。
「何も動かないよりマシですよ。いつかはこれがヘラアタリに変わるのですから」
エサを試行錯誤
とは言うものの、チクチクとした動きを永遠と見続けるのにも、いささか飽きてきた。
「ウキを引っ張るような動きも出始めたので、今度は少し繊維を弱めて開きをよくしてみます」
作ったのはグルテン四季と凄グルが各50㏄+水110㏄。このエサでしばらく様子を見てみたが、動きは多少静かになったものの今度はエサ持ちが極端に悪い。ナジんでもすぐにトップが戻ってしまい、その後はシラー。
「エサが持ってないですね」
やはり開くグルテンはよくないようだ。そこで今度はアルファ21といもグルテン各50㏄+水110㏄を作ると、エサは持たせられるようになったが、ウキの動きはやはりチクチク。しかしまれに強いアタリも出るので、正解なのかそうではないのか吉田に迷いが生じ始める。
「いいアタリで乗ってこないのでヘラではないと思うのですが、どこか期待している自分がいるんですよ」
常連に情報収集
そうこうしていると並びの中央付近に入った常連が、吉田よりもあとから竿を出したのに早くも竿を曲げている。時刻は8時すぎ。さらに9時10分には2枚目を絞る。
北岸とはいえ、常連の釣り座は吉田に比べれば風当たりがさらにきつい位置。相当ウキが見にくいはずだが、それでもすでに2枚とは。
ここは恥を忍んでお尋ねするしかない。そこで得たのは以下のとおり。
竿8尺、タチは穂先からウキ2本分残し。ハリスの長さは25_30cmでエサはグルテンセット。食わせはアルファ21とわたグルのブレンドでタッチは硬め。
また追加情報も。「お連れさん(吉田の座席)が座っていた席で今日と同様に風が強い時に4枚釣れました。でもアタリ数のわりに釣れなかったんで今日はリベンジに来たのですが、おたくさんたちが入られてたので仕方なくこっちに入ったんです。でも風当たりが強くてね、アタリがよく見えないんです。あと先日は別の方が、やはり4番の席で10枚上げてましたよ。あそこはいいんですよ」
深々とお礼を申し上げて、ついでに美しい大先輩の釣り姿を写真に納めさせていただき釣り座に戻る。おい、吉田!その座席はここ最近ではベストポイントだってよ。これで逃げ道がなくなったな(笑)。
「マジですか?…、それとセットですよね。それもビックリです」
さて以降も両グルテンを通すのか、それとも常連の釣り方をマネるか。ここは決断の時だぞ、吉田くん!
次回も「厳寒期のハコをナメるな!」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>