今回は初心者目線でエギングの魅力をお伝えしたい。「早くやっておけば良かった!」そう思う前にぜひチャレンジしていただきたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター石田一聖)
春は大型アオリのシーズン
春の訪れとともにやってくる大型アオリイカ。なんて魅力的な響き。エギンガーにとってはこれほど待望のシーズンはないのではないか。筆者は3月になると沖防波堤で黒鯛のヘチ釣りをしているときに、同じ場所にエギンガーらとよく乗船することがあった。しかし当時はイカ釣りなど目もくれず黒鯛釣りに夢中だったので、イカ釣りの面白さなど全く理解できなかった。
しかし一昨年、アジの泳がせ釣りで根魚を狙っていた時に偶然掛かった3kgほどの巨大アオリイカを釣りあげてその引きと食味に驚いた。そして最近ではボートでのエギングにハマり、初心者ながらいろいろ試行錯誤し釣果に結び付けている。
エギは日本古来のルアー
エギ(餌木)の歴史は古く、江戸時代、夜焚きに使ったタイマツの焼け残りにイカが抱き着いていたのを見て考案されたらしく、当時は現在のような装飾はなく素のままで作られたそうだ。ということは当時装飾なしで釣っていたそう。
江戸時代に生きた人々も現在と同じく釣るために試行錯誤し、アオリイカを釣って一喜一憂していたことを想像すると何だか微笑ましい光景が目に浮かぶ。
アオリイカの生態
どんな魚でもそうだが、釣りは狩りでもあるので、釣ろうとする相手を仕留めるためには相手の生態を学ばなければ成果に近づかない。
アオリイカの生息場所
アオリイカはだいたい北海道を除く東北以南の海ならどこにでもいるそうだが、春になると地磯付近の浅い藻場に集まりそこで産卵する。また産み付けた卵は20日ほどでふ化し、寿命も1年から1年半ほどで大型化しライフサイクルがとても短い生物だそう。
好んで食べるエサ
アオリイカの代表的なエサはアジなどの小魚、エビとされている。アジなどは大群でどこにでもいるので、アオリイカにとっては捕食しやすいのだろう。またエギに似たエビも大好物で、底にいるエビを捕食している。
入門時のタックル
アオリイカを手中に収めるためには専用のタックルが欲しいものだ。専用タックルは各メーカーからたくさんの種類のロッド、リールが発売されているが、これは好みの問題でどれを使っても良いと思う。
筆者はハイエンドモデルとエントリーモデルの中間にあたるスタンダードなロッドとリールで挑んでいる。ロッドはセフィアSSS76MLという短めのロッドでリールはセフィアSSC3000SHG。リールはだいたい2500番から3000番が主流だ。
これにPEラインの0.6~0.8号が標準で、リーダーは2号~4号を1ヒロくらいをFGノットで結束する。エギとの連結はエギ専用のスナップサルカンもあるのでそれで充分。エギを除くすべてのタックルにかかった金額は約3万円ほどだった。ハマっていくとエスカレートしてさらに良い物をとならないよう、できれば最初からこれだと思ったタックルを手にしよう。
釣れるエギのカラー
釣れるエギのカラーや種類の選択が一番悩ましいところ。できればアオリイカに聞いてみたいところだが、そうはいかない。釣具屋さんに行ってみれば、初心者はあまりの種類の多さに、選択肢がありすぎて選べないほど。手っ取り早くエギングに詳しい店員さんに聞いてみるのが良い。
基本として海の色が濁っていればオレンジやピンクなど明るいカラー。澄んでいる場合はブルーやグレー系など薄いカラーが有効だそう。オールマイティなのは透けたカラーのエギが有効で、筆者は日中の時間帯では1番多く釣っている。ただこれもその日のイカのやる気?にも左右されるそうなので、やはり経験を積まねば永遠に分からないことだ。
エギのメーカーのホームページなどには、エギのカラーやサイズなどを選ぶ基準など分かりやすく解説しているので、是非参考にしてみて欲しい。
釣れる時間帯は昼?夜?
アオリイカは基本的には夜行性なので、夜明け前の早朝や夕マヅメから夜にかけて、地磯や港などでは浅場に浮いてくるのだそう。従ってそのような時間帯を狙うのが1番確率が高い。しかし日中でも釣れるので、その時の潮の流れや水温、またはエサがいるなどの状況で釣果が変わってくるようだ。