釣りにはいろんなルールがある。たとえば、リリース規定だ。正式には「再放流」と言われる、遊漁者(釣り人など)へのリリース協力要請。禁漁の規制ではないので決して強制力があるものではないのだが、アングラーのマナーとして、まずは知ることから心がけたい。筆者の活動領域である大阪湾の「小型魚再放流」についての案内をお知らせしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
個体数を守って持続可能な釣りを
「持続可能な社会」「SDGs」というスローガンは、要するにひとむかし前の「エコ」の現代的な言い直しなのだろうが、正直、いつまでたってもピンとこないものがある。世界の人々がお茶碗一杯分の食糧を共有するだけで、飢餓はなくなるらしいが、私の知り合いが務めるスーパーでは毎日抱えきれないほどの廃棄食料が出るらしい。そんな話を聞くたびに、言葉が変わっても真に持続可能な社会についての取り組みは進んでいない気がする。
しかし、この言葉を釣りの世界に持ってきてみるとどうだろうか?事はいきなり単純になる。個体数の少ない魚を、あっさりと放流する。以上である。釣れたらリリース。これだけで、釣り場と、釣る楽しみを持続できる。必要なのは、遊漁者の心がけだけだ。釣り場にゴミを放棄しないなどと同じで、マナーにもっと注意深くなれば、釣りは永久に持続可能となる、はずだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>