寒ブリ・寒マダイが好調な上越地方
例年11月下旬から12月上旬にかけて、寒ブリ釣りシーズンを迎える新潟県上越地方。シーズン到来を告げるこの時期の冬の嵐は「鰤起こし」とも言われ、時化明けに寒ブリが釣れ出すパターンが多い。エサ釣り師は夜釣りで狙い、ルアーマンは日中のオフショアジギングで狙う。この時期は出船できる日が極端に少なくなるせいもあってか、貴重な凪の日には午前便から夜便までフル回転で操業する遊漁船もある。
今シーズンも時化が続き師走は12月10日にようやく初出船という釣り船が多かった。この日は多くの遊漁船でブリの釣果が数多く聞かれ、いよいよ本格的な寒ブリシーズンが幕を開けた。翌日は時化で休船。翌々日の12日は平日ながら多くの遊漁船がブリ釣りで賑わった。寒ブリと合わせて好調な寒マダイもかなり上がったようだ。その後はまた10日ほど時化が続いた。
能生漁港の子丸に乗船
筆者は休みと天気の折り合いが悪く、ようやく12月下旬に、11月にもお世話になった能生漁港の子丸に乗船できることになった。子丸は乗合の場合、現在は定員4名とし少人数制で運営している。
この日の釣りモノはマダイ狙いのタイラバメインだったが、ジギングもOKとのことだった。風と潮にまかせてポイントを流すドテラ流しで、釣り座は4人全員が同じ右舷側に並ぶスタイルだ。
タイラバからスタート
朝6時に能生漁港に集合し、6時30分前に出港。12月下旬ともなるとさすがに冬本番の寒さで朝の気温は0℃近い。シーズン最高レベルの防寒対策で臨んだ。海上は時化のうねりが残っている。
ポイントまで約1時間の予定だったが、出港から30分ほどで船が減速。魚探にいい反応が出ているということでスタートフィッシングとなった。120mラインのディープタイラバだ。
1投目から胴の間の釣り客にヒットがあり1kgクラスのマダイが上がった。筆者は前回の同船での経験を元に200gのタイラバヘッドでスタートしたが、前回より潮が緩いと感じ、すぐに150gにチェンジした。筆者のファーストフィッシュはレンコダイだったが、すぐにマダイもキャッチ。早々に全員安打となった。
寒ブリジギングにチェンジ
ポイントを移動すると、船長から青物の反応も出ているという情報があり、筆者は寒ブリ狙いのジギングにチェンジ。150gのジグから落としてみて、適度に底が取れるウエイトを探り、175g、205gとかえていく。205gがよさげか?
シャクリは基本のワンピッチからスタートし、スピードを変化させてみたりしてヒットパターンを探る。僚船からの情報か船長から「ゆっくりめで底の方でアタッてるみたいですよ」とのアドバイス。その言葉を意識してフワフワとしたゆるめのアクションで誘ってみると、ブンとマダイとはちがうアタリ。
1本目の青物を確信し重量感あるファイトを楽しみながら慎重にポンピングしつつ150m以上出ているラインを少しずつ巻き上げていく。釣り上げるとまるまるとした大きな魚体に、ブリかなと思ったが実測すると重さも長さも届かず。
その後、サイズアップはならなかったがさらにワラサ追加。たまに竿休めのタイラバでマダイも追加。時化の合間ということで時化後の荒食いと時化前の荒食いが重なったのか、明確な理由は分からないがとにかく魚の活性が高く、タイラバでもワラサのヒットもあり、逆にジギングでマダイのヒットもありと賑やかな状況だった。船長の情報によると他船でもブリが多数あがっていたようだ。また、港に戻ると別船でブリをキャッチしたばかりの釣友にも会った。