伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「チョウチンウドンセット」。今回はアタリを出すために必要なテクニックについて。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース伊藤さとし)
どんな場所がいい?
厳寒期のチョウチンウドンセットにおいて、アタリをいかに出すか。前回はおもにウキについて考察しました。今回は?
「やはり、何と言っても竿の長さ(タナ)だろうね。あとは入る場所」
それはチョウチン釣りですから、できれば水深があるポイント、管理池で言うなら浮き桟橋がいいですよね?岸から急に深い釣り場なんて、あまり聞いたことないですし。
「そうだね。他にどんな場所がいいと思う?」
いくらチョウチンと言っても、やはり向かい風では釣りづらいですから、風を背にできる場所。
「それは道理だけど、日曜日とかではそうもいかなくない?むしろ風の影響を受けづらい釣り方なんだから、向かい風をあえて選ぶって方法もある。それなら混雑しない場所を選べるから、人災の影響も少ない。まあそうなれば、寒さは覚悟しなきゃいけないけど」
日当たりがいいなら風向かいでも我慢しますが、それほどのメリットがありますか?
「それはやってみなければ分からない。あとは何と言っても、竿の長さだろうね。つまりは、何mの水深を狙うか」
タナは水深の半分以上
でもタテ誘いのことを考えれば、竿は短いほど誘いをかけやすいですよね?
「そうだね、それは絶対だ。でも今の時期に8尺タナでアタるかな?」
そこが問題ですね。何か基準みたいなものがあればいいのですが…。
「まずは、直近の釣況だろうね。何尺の竿で釣れているか。釣れているなら、まずはその長さの竿を出すのがセオリーじゃないかな」
参考値が少ない時は?
「その場合は、チョウチンでは釣れていないとも考えられるけど、それでもチョウチン釣りをやるなら水深の半分以上、もしくは三分の二が目安じゃないかな」
水深5mなら13尺前後で、4mなら10尺程度ってことですか?
「そうなるね。もっと深い釣り場もあるけど、それでも15尺竿を出せば水深の7割前後は狙えるでしょう。それに、そのくらいの長さなら、誘いをかけるのも苦ではないだろうしね」
スタート時はそれでいいとして、その長さでアタリがなかったら?
「触りもまったくないのなら、底ギリギリを狙うのが一般的かな。何なら底に着けてしまってもいいかもね」
ハリスの太さも要注意
それでは段差の底釣りになりますよ(笑)。
「アタらない釣りを続けててもねぇ。どうしてもチョウチン釣りにこだわりたいなら、1~2尺ずつ深くしてもいいんじゃないかな」
では、逆に浅くするという選択肢はないのですか?
「それはウキが動いている場合の話だね。動くけどスレが多いとか、空振るとか、とにかく魚っ気だけはムンムンにあるなら、竿を短くしてもいいだろうね」
竿のほかに注意する点はありますか?
「ハリスかな。長さもそうだけど、この時期は太さもかなり影響する。1枚を拾っていくような釣りであれば、太くても0.35号をリミットに、可能なら0.2号くらいを使って欲しいよね」
そんなに違うものですか?
「大いに違うよ。だからこそ、各メーカーもそういう太さのラインを販売しているんだよ。ラインが太くてもアタるような魚種なら、そもそも細いラインの需要がないから販売しないでしょ(笑)」
なるほど。たしかにそうですね。以後、気をつけます。
次回は「両グルテンの底釣り」です。
<週刊へらニュース伊藤さとし/TSURINEWS編>