愛知県・衣浦港で、闇に潜む大物をエビまき釣りで狙った。この日は満月のため海面が明るく照らされ、獲物は岩陰や貨物船の下に隠れてエサを捕食しないのではないかと心配したが、唇ぷっくりコショウダイをゲットしたのでレポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)
魚たちのエサの見極め方
さて魚たちは海中でエサをどのように見極めているのだろう。
まず遠くから気付くのは音。次ににおいを感じ取り、最終的に視覚で食べられるか判断すると言われている。
音は魚の両側に走る側線という神経の露出部分で感じ取る。まさに体全体がレーダーである恐るべき生き物。
だからこそ海中で動きまくってくれる元気なエビをまき、元気な虫エサでアピールする。このコショウダイは小型のテナガエビに食いついた。
重量級ヒット!
潮が満ちてきたので、貨物船の手前だけでなく、堤防真下の石畳の角に仕掛けを流す。
その後、ウキが海中に引き込まれたのでアワせたが、残念ながらリリースサイズのセイゴだった。
虫エサをハリに付けて大物を釣り上げた場所に投入。ウキを見ながら寄ってきた猫と遊んでいると、またまたウキが海中に消し込まれた。セイゴの軽い引きとは雲泥の差、仕掛けが加速したので慎重にアワせると心地いい引きが楽しめ、2匹目のお持ち帰りの釣果となった。
仕掛けを作り直し、今度は大きめのテナガエビをハリに付けて貨物船の手前に投げ込む。お茶を飲みながら30mほど沖の海面に群がる魚たちを見ていると、水面に浮いているはずのウキがない!
根掛かりかと思ったが、ブロックに立て掛けてあるサオのリールからはイトが少しずつでも出ていくではないか。もしかして獲物がハリに食いついているのかもしれない。
大物コショウダイ72cm
すぐにサオを取り、リールをロックして思いきりサオを振り上げると、もれなく獲物が走り始めた。腕が痛くなるほど海中で暴れまくり、リールを巻こうとしてもなかなか手前に引き寄せられない。釣友にタモ入れを頼み、サオを真上に上げてリールを必死に巻き切った結果、本日最大サイズのコショウダイをゲットすることができた。
あ~疲れた。気分は高まっており、これでは釣りにならない。コーヒーを飲み干し、時間をかけて休憩を取った。
クロダイ45cmも登場
再開後、潮の赴くままに仕掛けを流しているとウキが海中に走り込んだ。すぐに海面に戻ってくるのでセイゴが食いついたかと思い、エサ交換も兼ねてサオをシャクったところ重さが伝わってきた。踏ん張りながらイトを巻き上げると、お持ち帰りサイズの2匹目のクロダイが見えた。
その後はリリースサイズのセイゴやカサゴにエサを取られ、本日の納竿となった。