伊勢湾の乗合船で盛んに狙われるタチウオ。数が狙える魚だが、1日のうちで変化していくバイオリズムに合わせた攻略が必要。今回、タチウオの活性や時間帯に合わせた攻略術を紹介したい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・五井)
前半戦の釣り方
朝のタチウオはとってもアグレッシブ。エサを目立たせるようピンク、黄緑、オレンジなどの夜光色のタコベイトが付いた仕掛けを使用する。
活性が高い時は、小型電動リールの巻き速度表示で6~8、手巻きの感覚で言うとイトのマーカーが4秒ほどで1m移動する速さで巻こう。
後半戦の釣り方
日が高くなってくると徐々に活性が鈍り、群れが下降しはじめる。釣果の差は、ここから現れ始める。兆候ごとの対処法は以下。
アタるが食い込まない
・巻き速度を少し遅くしてみる(電動なら1段階低速化)
・ただ巻きでダメなら、先述のシャクリの動作を入れる
・アタリがきたら、少しサオを下げて送り込んでやる
・違う色のタコベイトの仕掛けを投入する
アタリ自体がない
・仕掛けを沈めるタナを当初のタナより5m→10mと段階的に下降させる
スタート時は船頭からタナのアナウンスがあるが、ポツポツ釣れているうちは、あらためてのアナウンスがないこともある。
また、タナも昼に近づくほど深くなる。まれにタナが上昇することもあるが、基本的に下がっていくと考えよう。
後半戦の釣り方
釣行の半ばを過ぎてくると、船頭から再度タナの指示があるほか、ポイント移動があれば新たにタナの指示がある。探るべき水深はこれに合わせればよい。
半日におよぶ釣行の途中で、再び潮が動き出して食いが立つこともあるが、依然として食いが渋い場合の対処法は以下の通り。
食い渋りの対処法
・仕掛けのタコベイトを地味に
全体が発光する夜光タイプから、発光しないカラーやクリアー系にかえてみる。
・ハリスを長くする(市販品であれば長い仕掛けを使う)
1mのものを使っていたら1.5mくらいまで伸ばしてみる。あまり長いとオマツリするので1.7mくらいが限度。
・エサを小さくする
船宿で配られるエサは、ひと切れの長さが8~10cm、幅1.5~2cmほどだが、これをハサミなどで長さ5~6cm、幅1~1.5cmになるようトリミングする。
・孫バリ付きの仕掛けを使う(既存の仕掛けに孫バリを追加する)
孫バリ付きの市販仕掛けもあるが、孫バリのハリスが長すぎる場合があるので自作がベスト。長さは使用するエサの全長以下に。
誘いや巻き速度の工夫もあるが、仕掛けを工夫するほうが実践しやすい。壁にぶつかったら、まず上記のことを試してみよう。
さて、これから本格シーズンを迎える伊勢湾の船タチウオ。これから秋に向け平均サイズも大きくなり、釣期は12月初旬ごろまで続く。刺身、焼き物、揚げ物と多彩な料理も楽しめる優等生を釣りにぜひ出かけよう。
<五井/TSURINEWS編集部>