アユトモ釣りのオススメ河川として、兵庫県の揖保(いぼ)川を紹介する。水源から本流の揖保川へと約70kmと広大な釣りフィールドで、終盤には尺アユも期待大!
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース特別版APC・森雨魚)
日本記録の35.3cm実績河川
関西の一級河川、兵庫県の揖保(いぼ)川は、上流西側を流れる引原川と東側を流れる三方川の支流河川を率い、水源から本流の揖保川へと約70kmと広大な釣りフィールドが続く。
初期の若アユから最盛期の良型まで、終盤期には尺アユファンが通い、毎年迫力あるドラマを演出してくれる。平成10年に日本記録となる35.3cmの巨大アユが釣れた河川としても知られている。
今シーズンは3月中旬に遡上が確認され、いたって良好。下流部ではサクラマスが4月中旬ごろから顔を見せ、3月の渓流解禁では上流部でアマゴやイワナがよく釣れており、アユの解禁を待たずに河川は、すでに渓流・本流アングラーで賑いを見せている。
オトリ店は河川沿いに20店以上あり、オトリの入手や遊漁手続きの利便性に富む。河川沿いの駐車スペースもマイカーで訪れる釣り人に対し、しっかり管理されている。さらに、疲れを癒す入浴施設などが7カ所あり、車中泊のアングラーには大人気。
ポイント紹介
ポイントガイドとして、初期は上流の引原川・三方川がオススメ。水温、水量とも安定し、大きく育った人工産アユと天然遡上のくみ上げた稚アユが早期放流されている。
引原川のゴンボの瀬
緑の木々に囲まれたフィールドは、小鳥のさえずりが響き渡り「秘境の地」をかもし出し、澄みきった水はほどよい清涼感を感じずにはいられない。13~15cmサイズの縄張りを持ち始めた若アユが目印をひったくるように次つぎとアタックしてくる。アユは香り高く、太陽光が当たるチャラ瀬でギラギラとコケをハむ姿は、釣り人に興奮と感動を与えてくれることだろう。
竿は8m以下で対応でき、ハリは5.5~7.0号まで。オトリに負担がかからないように泳がせ、まずは1尾からスタートをきることが大切。
最盛期になると、ひと雨ごとに大きくなるアユが確認できるようになり、農繁期の田植え・水取り作業が終わる6~7月には、真っ黄色の良型が竿先を一気に下流へと引き込む爽快なアタリが連発する。
中流域の盗人岩エリア上下流
大淵が数多く存在し、アユのストック率が高く、午後からは活性が一層高くなるので面白い。
竿は8~9m前後のやや中硬調かソリッド穂先を装着したタイプ。3本イカリ7.5号。瀬では、引き止め、トロは、泳がせのセオリーをもとに連発する野アユのパワーを楽しんでほしい。
終盤期は、中~下流の荒瀬で大アユとの1本勝負。8月から網漁がスタートするため、終盤期ともなれば難を逃れたアユたちは流れの強い一級ポイントに陣取りを始める。必然的に釣り専用区に釣り人が殺到する。
東マルの瀬エリア
大アユを狙ったポイントは数あるが、確率的にはここをお勧めしたい。
近年、河川形状がやや変化した釣り場は流れが安定し、一面に広がる荒瀬を狙ってパワーロッドと、3本イカリ8号、チラシバリ、そして、シンカーを打って、フィナーレを飾る大アユにチャレンジ。
掛かればドスンとくるアタリもあるが、鈍いアタリから、いきなり走りだすのはオス。なかなか引き込まないのはメスと、時折スリリングな展開となるだろう。
<週刊つりニュース特別版APC・森雨魚/TSURINEWS編>
揖保川