高知県須崎市の沖磯に、グレ(メジナ)を狙って釣行。ちょうど寒の時期でグレは超がつくほど低活性でしたが、何とか1匹を出した釣行を攻略のポイントともに紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター池田竜也)
浅ダナ狙いへ変更
しかし、人為的に魚の活性を上げるなどということは不可能で、何をやってもダメな時はダメなので、魚に捕食のスイッチが入るのを待つことにします。ただ、待つと言ってもただ茫然と待つだけでは、刻々と変化する状況に気づくことができません。できるだけ神経を研ぎ澄ませて少しの変化を見極めていきます。とはいえ、魚が釣れない面白くない時に神経を集中するのは、かなり疲れます。
サラシの沖にたまにできる潜り潮や、シモリの周りを重点的に狙うようにします。そして、今度は逆に、浅ダナ(2~3ヒロ程度)を狙い続けます。スイッチが入り、やる気が出た魚を釣ろうという作戦です。
途中からかなり風が強くなり、サラシの影響も強くなり始めました。仕掛けがふわふわと安定しないので、きっちりとガン玉を打って安定させることにします。ただ、上潮が滑るような感じなので、重いガン玉を一つ打つよりは、軽いガン玉を2~3個平均的に打つ方が、安定しやすかったです。近年は軽い仕掛けが流行りオモリを嫌う人もいますが、どんな釣りでもオモリは大切ですね。
チャンス到来
午後11時ごろ、一瞬今までとは逆方向に潮が動き始めました。これはチャンスです!
そして、ウキには反応はなかったのですが、ラインに少し違和感がありました。指に引っ掛けていたラインにほんの少し重さが乗ったような感じです。案の定、仕掛けを回収してみたらグレがさしエサをかじった跡があります。
吐き出してはいますが、一応エサは取り始めたようなので、食わせ重視の仕掛けに変更します。まずはハリを5号から4号にサイズダウンします。さらに食い込みのいい、軸が細くて短い小バリに変更。さしエサの生オキアミも、殻を剥いてむき身します(人間でいうと病気の時に食べるおかゆのイメージです)。この仕掛けで、グレは釣れると信じて挑みます。
ついに待望の1匹
またまたウキに反応はないのですが、イエローの潮受けクッションがゆっくりと不自然な角度に動きます。確信はないのですが、半信半疑でアワせてみます。すると、「ずしっ! 」という重量感を感じた瞬間、サオが大きくしなりました。この上品に締めこんでいく引きは、間違いなくグレです!
貴重なグレですので、慎重になり過ぎてオーバーハングに入られかけられましたが、なんとか無事タモに収めました。気持ちのいい引きで楽しませてくれたのは、35cm程度の口太グレ。そんなに大きくはないのですが、今日の超低活性の状態の中では貴重な1匹です。
その後アタリはなく、この1匹を最後に納竿となりました。かなり厳しい状態でしたが、自分の中では普段の釣行の10匹分に値する価値のある1匹でしたので、そういう視点から見ると満足した釣行でした。
次はどこに何を釣りに行こうかなと早くも次回釣行への期待を膨らませながら、港に着きました。