『ライフジャケット』のタイプと選び方 釣りには「桜マーク付きのタイプA」

『ライフジャケット』のタイプと選び方 釣りには「桜マーク付きのタイプA」

命を守るために釣りのジャンルに関わらず必携なのがライフジャケット、救命具だ。今回は釣りシーンに合わせた救命具の選び方を紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)

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その他 お役立ち

浮力材使用タイプ

古くはほとんどの救命具がこのタイプで、波止や磯釣りなどで親しまれたタイプです。ベストのような形状で中には浮力体が仕込まれているため、通常の使用時でも厚さがあるためややかさばります。また、夏場にはちょっと暑いのが難点ですね。

『ライフジャケット』のタイプと選び方 釣りには「桜マーク付きのタイプA」磯釣りでは定番の浮力材タイプ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

この救命具の最大の特長は、浮き輪に空気を送り込むタイプではないので、浮き輪に穴が開いたり、割けたりして空気が抜けるような仕組みではない点です。実は磯釣りなどで多用される理由がここにあります。

磯などで転落をすると、当然、はい上がろうとしても、波にもまれても岩に身体が当たる事態が増加します。その際に、膨張式だと浮き輪部分が岩に擦れて穴が開き、空気が漏れてしまうと救命具の意味をなしません。なので、最初から浮力体が仕込まれたタイプを使用します。また、岩場などに身体が当たった際にも、クッションとしての役割も果たしてくれます。

膨張式

膨張式の救命具は大きく分けて首から掛けるタイプと腰巻き、いわゆるウエストポーチのようなタイプがあり、どちらも「桜マーク」「TYPE・A」がありますので、どちらを選ぶかは最終的にはお好みとなります。

仕組みとしては自動膨張式の場合、簡単に言うとボンベの入り口に、水に浸かると溶けてしまう栓がしてあり、落水などで水が浸透すると勝手にボンベから浮力体へ空気を送られて膨らむタイプです。

対して、手動式は手でヒモを引くことでボンベの栓が取れて同じように空気が浮力体へと入ります。落水時に落ち着いて、ヒモ引っ張ることはあまりできないと思いますので、筆者としては自動膨張がオススメです。

『ライフジャケット』のタイプと選び方 釣りには「桜マーク付きのタイプA」ウエストタイプの膨張式救命具(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

膨張式のデメリット

自動膨張式には欠点もあります。水に浸かると自動的に膨らむので、大雨の際や水しぶきが大量にかかった際など、陸上や船上であっても突然膨らむことがあります。また、夏場の直射日光などで高温にさらされた時にも膨張することも。

また、経年劣化によりボンベの空気がなくなってしまう場合もあるので、定期的な点検が必要です。と同時に、1回膨らむとボンベの空気が出てしまうので、再度使用する際には釣り具ショップに行って、ボンベを新しい物と取りかえてもらいます。

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