大阪湾の沖波止紹介:須磨・垂水エリア3つの沖堤 魚影の濃さは抜群

大阪湾の沖波止紹介:須磨・垂水エリア3つの沖堤 魚影の濃さは抜群

今回は兵庫・須磨&垂水エリアの3つの沖堤防を紹介。地方からごく近く、5分ほどで渡ることができるにもかかわらず魚影が濃く、本格的な釣りを楽しむことができる。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)

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海釣り 堤防釣り

目次

須磨浦一文字

須磨浦一文字は、須磨海岸からすぐ沖に見える短い8本の沖防波堤の総称で、東側から順に1番、2番…と番号を付けて呼ばれている。渡船は土日祝のみの営業で、常時渡しているのは1番から5番まで。6番から西の波止への渡しは、出船時に船長に確認が必要。

大阪湾の沖波止紹介:須磨・垂水エリア3つの沖堤 魚影の濃さは抜群須磨浦一文字略図(提供:WEBライター・伴野慶幸)

タモの柄は5mでOK

いずれの防波堤も沖向きは内向きより1.4mほど高くなっており、テトラが積まれている。海面との高低差は、テトラのない両端で3m程度なので、タモの柄は5mあれば、テトラ上での魚の取り込みでも対応できる。

内向きは水没注意

要注意なのは内向きで、広くて足場も良いが、決してファミリーや初心者向きではない。なぜなら、海面との高低差が30cmほどしかなく、満潮時はほぼ全域で水に浸かる。従って、波止に渡ったら真っ先に、全ての手荷物を沖向きの高い所に上げて置くようにしてほしい。

大阪湾の沖波止紹介:須磨・垂水エリア3つの沖堤 魚影の濃さは抜群内向きは水没注意(提供:WEBライター・伴野慶幸)
▼この渡船について
福田渡船
出船場所:兵庫県神戸市須磨区

垂水一文字

垂水漁港の出入口に蓋をするかのように作られた全長約1kmの沖防波堤で、須磨一文字よりも重厚な造りになっている。沖向きには何箇所かハシゴが付けられていて上ることができる。

大阪湾の沖波止紹介:須磨・垂水エリア3つの沖堤 魚影の濃さは抜群垂水一文字略図(作図:WEBライター・伴野慶幸)

テトラは足場が悪い

他の沖防波堤と違って垂水一文字に積まれているテトラは表面が滑りやすくグリップが効かないうえに、積まれ方も傾斜がきつく隙間が広い。従って足場は非常に悪く危険度が高いので、無理せず、水際まで下りていっての釣りは避けてほしい。

大阪湾の沖波止紹介:須磨・垂水エリア3つの沖堤 魚影の濃さは抜群垂水一文字のテトラ帯(提供:WEBライター・伴野慶幸)

また、波止の西端にはテトラのない箇所があるが、沖向きは足元の幅も狭くなっており、海面との高低差は干潮時だと6m以上あるので、安全面から慣れない人にはオススメしない。沖向きでの釣りは、タモの柄は6m以上が必須となるが、取り込み時の場所や足場を予め確認したうえで、釣り座を構えるようにしたい。

内向きは好フィールド

一方、足場が良く海面との高低差が小さい安全な内向きこそ、垂水一文字では格好のフィールドとなるので、ぜひ目を向けてほしい。内向きならタモの柄は5mで十分だ。ただし、内向きといえども、東西を横断する速い潮流が釣り人の前に立ちはだかる。潮を制す者が釣果に恵まれる。

大阪湾の沖波止紹介:須磨・垂水エリア3つの沖堤 魚影の濃さは抜群垂水一文字西側(提供:WEBライター・伴野慶幸)
▼この渡船について
船長丸
出船場所:兵庫県神戸市垂水区

沖波止での注意

次に沖波止釣行の注意点を紹介しよう。

渡船利用時の諸注意

渡船利用時には、救命胴衣の装着が義務付けられているほか、時節柄、新型コロナウイルス感染防止対策として、マスクの着用や釣り人同士のいわゆる三密行為を避ける行動が求められる。

いずれの渡船店も神戸港や大阪港の渡船店とは違い、営業規模としては小さいので、利便性やサービス面で物足りなさを感じるかもしれないが、渡船利用は本来自己管理のもとに成り立っているとの理解が必要だ。

中でも須磨の渡船店は小さな船で運行しているので、安全面やスムーズな乗降の点で、手荷物はできる限りコンパクトにまとめて身軽にした方が良い。

熱中症対策は十分に

また、夏場から彼岸の頃までは、熱中症や脱水症状対策も怠れない。アルコール類や甘味の強い飲料は避けて、薄目のスポーツドリンクやお茶系の飲料を十分に持参して、こまめな水分補給を心がけてほしい。暑さが特に苦手な人は、氷や瞬間冷却パックなどを持参するのも良いだろう。

ゴミは確実に持ち帰る

後、つい見逃しがちなのがゴミ対応。サビキ釣りやエサ釣りではどうしてもゴミが生じる。水分補給のためのペットボトル飲料などもしかり。以前はゴミ袋にも流用できたレジ袋が、2020年7月1日から有料化されたので、エサ店では無料ではもらえない。釣行の際はビニール袋の持参もお忘れなく。ただし、波止の上にゴミ箱はないので、必ず各自で持ち帰るように。

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