兵庫・明石沖のマダコ釣りは例年、5月からスタートし、まずは8月いっぱいまで。その後11、12月に再びシーズンを迎えて冬場は休止・・・と言うのがパターンだが、今年は少し違う。3月中旬から本格的に出船する船が増え、マダコがよく釣れていると言う情報が・・・。その理由を専門機関に聞いてみた。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
明石マダコ釣りが3月中旬に開幕?
「3月中旬よりマダコ釣りに本格出船します」。明石界隈~東二見にかけての遊漁船のホームページには信じられない文言が綴られていた。と言うのも、同沖のマダコ釣りシーズンはおおよそ5月からスタートする。
釣り人側の要望もあって、このところは年々、シーズンインが早くなり、昨年は4月中旬に出船を開始する船も多かったのは事実だ。また、早期出船にもかかわらず、マダコが釣れていたのも事実なのだが・・・。
以前、明石の漁協組合員でもある遊漁船の船長に話を聞いた事がある。「冬場はマダコが深場に行くのか、釣れなくなる。それを深場へ追いかけていってもほとんど釣れない。だから、マダコ釣りのシーズンは、マダコが実際に仕掛けに掛かりださないとシーズンインとはならないんです」と・・・。
釣れる水深にも変化が
明石沖でマダコ釣りの漁場となるエリアは、水深が浅い場所で5、6m、深い場所で50m以上と幅がある。もちろん、明石沖のような黒潮の影響を受けないエリアでは、外気温の低下に伴って海水温も低下するので、夏が旬と言われるマダコが夏場には浅いエリアで釣れ盛る事は容易に推測ができる。
実は例年、深いエリアに行っても釣れないマダコが、この冬に関しては冬場を通して釣れていたのだ。マダコ狙いを主とする船の中には、寒ダコと呼ばれる11、12月の釣期を過ぎて、年が明けても狙い続け、2月でもマダコを釣っていた遊漁船もあった。
ほんの一時期のみ、マダコ狙いを休止したものの、3月中旬には再び出船。この時点では、かなりの釣果が上がっていた。
冬場はマダコが釣れないからオフシーズン。ならば、冬場でもマダコが釣れ続けてシーズンオフがなくなった・・・と言うのが今年の現象なのか・・・。