3月11日(水)の深夜、オオニベで脚光を浴びている宮崎県央サーフ「木崎浜」へ、サーフゲームに出かけた。ゴールデンタイムの朝マヅメは海況悪化で打つ手なしも、合計3尾のヒラスズキをキャッチできた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢崎人生)
オオニベで有名な木崎浜
オオニベで脚光を浴びている宮崎県央サーフの南端ともいえる木崎浜。清武川と加江田川の河口に挟まれたベイトフィッシュの多いサーフだ。南に見える青島を境にサーフは途切れ、『鬼の洗濯板』と呼ばれる岩礁帯が続いている。
2020年3月11日深夜。満月大潮を狙い、通い慣れた木崎浜を訪れた。3月中旬のサーフゲームは一般的にはシーズンオフに入るだろう。木崎浜でもオオニベは接岸期を終えて釣果報告も少なくなる。ヒラスズキは沖の深場から磯や浜の浅場へ上がってくるか微妙な季節。ヒラメも春の接岸前で個体数は決して多くない。
直近のサーフゲーム釣況
オフシーズンとはいえ、釣果がゼロなわけではない。オオニベも少ないながら釣果報告は入ってくる。ヒラスズキは行く度に波間でベイトを追う姿に遭遇する。木崎浜は冬場でもヒラメの適水温を下回りにくく、釣行日の数日前にも70cmが釣られている。当然だが季節が変われば魚種も釣果も変わる。だが魚が完全に絶えるということは有り得ない。海は生きているのだ。
今回は慣れた釣り場の地形に大潮の潮位差を活かした釣りを展開しようと、釣行前からタイドグラフをもとに作戦を練った。42歳厄年。知識と経験を全投入したサーフゲームが今始まる。
木崎浜はサーフィンの聖地
木崎浜は北側の清武川河口から南へ数百mまではブレイクやサンドバーが多く、ブレイクに当たった潮が岸近くで激しく波を立てる。水深は深くはないが浅くもない。一方で南側の加江田川河口に近付くにつれ遠浅でブレイクも少なく、サーフィンに適した美しいラインの波が発生する。この波を求めて日本中から宮崎県に移住してくる人も多いと聞く。それを裏付けるように2019年にはサーフィンの世界大会も開催された。このエリアの釣り人は幸せだとも言える。地形の違いで釣り人とサーファーの住み分けが出来ているのだから。しかし今回の作戦は、あえてブレイクの無い遠浅のサーファーエリアからスタートする。
ブレイクラインが近い遠浅エリア
潮位にもよるが干潮時の木崎浜は南北一直線に波の立つ場所がある。これは釣り人エリアからサーファーエリアまで共通だ。北側ではそのブレイクラインが遠く、立ち込んで沖まで行こうにも水深があるのでルアーが届く場所まで行きづらい。何より海底に変化が多く急に深くなったりするので立ち込みには危険を伴う。ところがサーファーエリアは変化に乏しい遠浅で、ウェーダーで沖まで行きやすいだけでなく、北側に比べて狙っているブレイクラインが近いのだ。
早々にヒラスズキをキャッチ
変化に乏しいエリアで唯一ともいえる分かりやすいブレイクラインというポイントを集中的に狙う。夜なので勿論サーファーはいない。好ポイント独り占めである。遠投でブレイクラインを攻め1尾目のヒラスズキをキャッチした。作戦通り。
離岸流発見でヒラスズキを追釣
潮位が上がってきたので清武川河口付近まで移動する。満潮まではジグで底を丁寧に探る予定だ。が、海は生きている。この大潮でどんどん満ちてくる潮の中に離岸流を発見した。僥倖。なんという僥倖。作戦変更。離岸流の際と流心にミノーを通し続ける。
思い掛けない幸運に恵まれて、小さいながらもヒラスズキを2尾追加する事に成功した。本来は満潮後の引き潮時に離岸流を見付けて攻める予定だったが、幸いにして上げ潮時にもその作戦がハマった。
後は朝マヅメと引き潮のゴールデンタイムで有終の美を飾るだけだ。この日の展開ならきっと上手く事が運ぶと勝手に思い込んでいたので、潮止まり休憩に飲むコーヒーが最高に美味い。