遠征釣行で車中泊や長距離運転をこなすと、疲労や寝不足で体力・集中力が低下し、船酔いや落水などのリスクも。そんな釣り人におすすめの格安宿「GATE80串本」が和歌山・串本町に登場。宿泊釣行の利点と施設の魅力を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)

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遠征釣行で重要な休息
遠征釣行は釣り人にとって特別なイベント。前週からワクワクが止まらず、釣行前日となると興奮から眠れないなんて人も多いだろう。
しかし、遠征釣行は移動がとにかく長時間でかつ長距離なのが難点。疲労や事故のリスクなどを考えると、日帰りではなかなか行けず、宿泊を検討する場合も多い。泊まれば楽だが、それなりに悩みどころが……。
ビジネスホテルは高い
遠征釣行の途上で休息は必須だが、釣行前日にビジネスホテルを利用する釣り人は少ないだろう。理由は価格の高さと、サービスの制限がある点。
最近は、ビジネスホテルの宿泊料が高騰し、平日でも1万円近くするところが増えており、休日となればなおさらだ。
また、早朝出発の場合は朝食のサービスが受けられないし、夜釣りを終えて後泊したくても深夜のチェックインがNGなど、釣り人にとって融通が利かないところも多い。
正直、釣り人にとって必要なサービスは「清潔な寝床」と「シャワー」があれば十分だ。

釣り人向け格安宿泊施設【GATE80】
そんな希望に応えてくれる施設が今回紹介するフィッシャーマンズヴィレッジ【GATE80】。西日本(大阪・京都・兵庫・和歌山・三重・鳥取)に展開している会員制(一部施設を除く)のリーズナブルな素泊まり宿だ。
シャンプー類、タオル、スリッパ(施設による)といった消耗品は利用者自身が用意する必要があるが、その分宿泊料金がとてつもなく安い。

年間パス購入で宿泊可能
GATE80を利用するためには、年間パスの購入が必要。「平日宿泊年間会員パス(月~木曜日)」は6泊分の宿泊権が付与され、価格は16,500円(税込)。1泊あたり2,750円の計算になる。
休日も宿泊することが可能な「全日宿泊年間会員パス」も6泊分の宿泊権が付与され、価格は22,000円(税込)。1泊あたり約3,670円と、こちらも格安。
現在、ビジネスホテルの料金が高騰している中、この価格が実現できるのは驚きだ。また、会員登録は無料となっている。

1泊1,650円と業界最安値
GATE80の宿泊パスは更新することができ、更新するごとに1泊ずつ追加され、4回以上更新すると10泊分までの宿泊権が付与される。これを「平日宿泊年間会員パス」で1泊換算すると、1,650円で宿泊することができるというわけだ。
なお、格安とはいえ、施設によっては個室(シングルやツインルーム)が設けられ、各部屋にテレビや冷蔵庫、Wi-Fiが備わっていて、もはやビジネスホテルと変わらないスペックだ。

一級フィールド「串本エリア」
船に乗ればマグロ類やカツオ、カンパチやクエが、磯に立てばヒラスズキや特大アオリイカ、尾長グレやイシダイのほか、タマン(ハマフエフキ)、シブダイなど南海のファイターも狙える。
また、当地で盛んな釣りにカセがあり、お馴染みのマダイやグレのほか、ブリやメジロ(ワラサ)の数釣りが楽しめ、冬場には大型青物狙いの人でごった返す。こんな魅力的なターゲットと出会えるわけだから、大阪や名古屋から3時間以上かけて訪れる人が後を絶たない。

実際に串本まで行ってきた
そんなご当地フィッシングの様子をリポートするべく、GATE80の代表であり「ボス」の愛称で知られる小村さん、そしてGATE80アンバサダーを務め、数々の釣り番組にも出演している女性アングラーのぞみさんの串本釣行に同行した。

筆者のいる名古屋から串本までは休憩を入れて約4時間半。感覚的には大阪府北部から向かうのと同じ距離&時間感覚だ。

夕方の少し前にボス一行と合流。チェックインを済ませ、さっそく施設の中を拝見させてもらった。
GATE80串本
GATE80串本は、今年2月下旬にオープンしたばかりということもあり、内装はとても綺麗。2階建ての当施設は、廊下沿いに個室が並び、廊下を挟んで部屋の反対側にはトイレ、男女別のシャワールーム、洗面台のほか、電子レンジや湯沸かしポットも備えられている。

自身が宿泊したシングルルームはベッドやエアコンはもちろん、テレビや冷蔵庫、机とイスも設置され、もはや完全にビジネスホテル。

さらにはWi-Fiも完備されているため、仕事の出張で利用しても不足はない。

また、同施設は串本港の真ん前にあり、陸っぱり、船問わずめちゃくちゃフィールドに近い。さらに、徒歩5分ほどの圏内にコンビニや23時まで営業しているスーパーがあり、飲食物の調達も容易。ドラッグストアもあるので、日用品や酔い止めを忘れても心配ご無用だ。
GATE80利用時の注意点
GATE80は完全無人で運営されており、入館からチェックイン、入室まですべて施設に設置された機器を用いて行う。その流れは以下の通りだ。
入館
玄関に設置された機器のパネル部に、「指3本で2秒ほど触れる」と機器が起動し、数値と記号のボタンが表示される。これに、予約完了メールに記された「5文字の入館用暗証番号」を入力すると玄関が開錠される。

チェックイン
GATE80でのチェックインは、玄関に置かれたタブレットを用いて行う。タブレットの画面に、同じくメールに記載された「6文字の予約番号」を入力し、予約内容の照会を行う。画面を下にスクロールすると「本人確認へ」という緑のボタンが表示されるので、これにタッチする。
すると、画面上にカメラが起動するので、これに顔を合わせ、「本人確認を撮影」と記された画面上の緑のボタンにタッチすると、顔認証が完了する(※予約時に顔写真を登録する工程がある)。
最後に、「部屋の番号」と「8文字の部屋の暗証番号」、再び「玄関の入館用暗証番号」が表示される。これを携帯のカメラで撮って保存するか、紙にメモするなどしておく。

入室
各部屋のドアには、玄関に設置されていたものと同じ機器が取り付けられている。同様に指3本で2秒ほど触れると機器が起動する。表示された数値ボタンで先の「8文字の部屋の暗証番号」を入力すると鍵が開き、入室できる。なお、オートロックなので部屋を出る際はご注意を。

注意点
入館番号と部屋の暗証番号は、必ず何らかの形で控えを取り常時携帯すること。番号を記憶しないままうっかり部屋や建物を出てしまうと、オートロックで締め出されてしまう。施設は無人で運営されているため、すぐに対応してもらえない。
また、入館・入室の際に操作する機器は「指3本で2秒ほど触れる」をしっかり行うこと。指の本数やタッチ時間が足りないと機器が起動しないので、利用の際は厳重に注意されたい。