前日、または先週まで爆釣だったのにいきなり全く釣れなくなる。釣りではよくあることだが、もちろんシーバスフィッシングにもある。そんなときに原因を考えると思うが、この記事では筆者の釣行記を元に原因ではなく、その対処法を考えてみたいと思う。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・宮坂剛志)
なかなか渋かったシーバス釣行
まずは遡るが、10月2日の釣行記からみてみよう。この日は大潮で流れもあり悪くない状況。前日の雨の影響かやや濁っていて条件は整った感じだ。薄暗くなってからいつもの中流域へ入ると、岸際にサッパが打ち上げられていた。どうやらこれがベイトの正体らしいが、どういうわけか水面は驚くほど静かだ。
とりあえずフローティングミノーからスタート。橋脚周りからチェックしていくが、まだ反応はない。完全に暗くなり、常夜灯の明かりが水面を照らすようになってくるとボラが跳ね出した。それでもいつもよりベイトは少ない。
明かりの境目付近でザワザワと集まり出す時間だが、今日はそれが全く見えない。ここでルアーをシンキングペンシルに変更し、水面を諦めて少しレンジを入れて下の層を探ってみた。
チャンスをとらえて価値ある1匹
それでも反応がなく、ベイトに当たる気配すらない。ならばと、さらに下のボトム(底)をバイブレーションで流してみるもこれまた反応はない。フローティングミノーに戻し、ジャークも入れて橋脚付近、明暗付近、足元と細かく探ってみるも何もない。
ここまでやって何もコンタクトがないのも珍しいが、何より気になるのがベイトが抜けてしまっていることだ。釣れない時間が続き、いよいよ潮が下げ始めてきた所でようやくベイトが水面でモゾモゾとやりだした。さっそくフローティングミノーのジャークを入れると、ついにヒット!
40cm級とあまり大きくないが、今日の渋すぎる状況を考えれば価値ある1匹だ。この静かな状況ではただ巻きしても釣れない。何かこの状況を変える釣りをしないと釣れない。そう思った釣り方が正解だった。
悪い状況での対処法
では、今回のように川の状況は良くてもなぜか釣れない。そんな状況下での対処法を筆者なりのやり方で3つ上げてみたい。
活性が低いと思い込まない
釣れないと活性が低いものだと思いがちだが、実はそうでもなかったりする。これは見極めが難しいが、そんな時に動きを抑えたルアーを使っても余計に釣れない。
これはよくあることで、ハデに動くルアーに変えたとたんに食った。なんてこともある。状況判断は経験値があればあるほど正確になる。なので、1つのフィールドに通いこむのも悪くない。
釣り方をガラリと変える
これは他の釣りにも当てはまるかもしれないが、食いが渋い時のシーバスフィッシングでは、1つの釣り方にこだわらない方がいい。「この場所ではこの釣り方」と、成功例が頭にあるとなかなか他の釣り方へシフトできないのが普通だ。
だが、色々やって釣れないなら勇気を持ってガラリと釣り方を変えることも忘れてはいけない。いつもはジャークで釣れても、実はドリフトで流し込まないと食わない。なんてこともザラにある。
場所を変えない
逆だろう。と思うかもしれないが、実はこれこそが落とし穴だったりする。陸っぱりの鉄則としてランガンして釣り歩くのが普通だが、たいてい失敗する。これはどこへ行っても同じだというわけではない。
シーバスフィッシングにも”時合”というものが存在する。いつ活性が上がるか本当にわからない。そんな時に限って移動してしまっていると、再び戻ったら「他の人に入られていた」なんてこともある。
粘ることが必ず釣果に結び付くわけではないが、できるなら1つの場所で納得いくまで攻略した方が良い思いができる。
今後の見通し
そして最後に今後の見通しを考察してみる。その後もこの村田川へ何度か釣行したが、以前のようには釣れなくなっていた。何が原因かを考えてみたが、やはり1番変わったのはベイトの量だ。確かに気温が下がり水温に影響があったかもしれないが、適度なベイトの量ならば逆に釣れているはずだ。
しかし、ごっそりいなくなるとやはりシーバスの活性は下がる。秋の荒食いかと思いきや、まさかのブレーキ。今後も釣行を重ねて本当に釣れなくなったかを確かめてみたい。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>