人の生活圏の近くに生息している身近な魚ながら最大1m超えにもなるシーバスは、大人気の釣りターゲットだ。秋は入門に最適なシーズンだが、やはり「最初の1尾」を釣るのは簡単ではない。1尾目を釣るまでに18連敗を記した筆者が、「最初の1尾」を釣るためのコツを解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター檜垣修平)
秋のシーバスシーズン到来
秋と言えば様々な魚種が狙えるが、シーバスは秋がハイシーズンとなる。冬の産卵に向けて食い気が立ち、水温もシーバスにとって丁度良い。釣り人的にも釣りやすいシーズンなので初心者が最初の一尾を釣るのに最適なシーズンだ。
河川でも釣れるシーバスは人の生活圏にかなり近い場所にも潜んでいる。身近で釣れるターゲットながら、最大サイズは1mを超えることもある大型ターゲットで、見た目もカッコ良いので人気の釣種になるのもうなずける。
最初の1尾は難しい
スズキを釣ることは案外簡単だ。河川や漁港でメバル用のワームやミノーを使用すれば結構簡単に釣れる。(個人的主観であるが、)それはあくまでライトゲームの延長であり、セイゴサイズ(~30cm)を相手にした場合の話である。
シーバスといえば、やはりシーバス用ルアーを使ってこそではなかろうか。シーバスルアーと言っても多種多様であるが、スタンダードなシーバスロッドのMLクラスで投げられる9cm前後で10g程度のものをとりあえず普通のシーバスルアーとしよう。
そのシーバスルアーを用いて、シーバスを狙ってみると格段に難易度が上がる。泳がせ釣りや電気ウキ釣りと違い、ニセモノを使うのだから難易度は上がって当然。それに、キャスト精度や状況に応じたルアー選択などアングラーに求められるスキルが高くなるからだ。
筆者はシーバスルアーでシーバスを釣ろうと思い立ってから、実に18連敗を喫した経験がある。しかしこの18連敗というのも、ただがむしゃらに釣りの回数を重ねただけでもありもっと本来ならもう少し楽に釣れたはずである。ともあれ、初心者がシーバスを釣るのはそんなに簡単ではない。
最初の1尾を釣るために
筆者の築いた18連敗という数字をこれからシーバスに入門しようという方が更新しない為にも、今思い返せばこうすればよかったという事柄を紹介する。
人にアドバイスを貰うか一緒に釣りに行く
まず初心者にとってのハードルはポイント選びだ。シーバスは良くも悪くもどこにでもいる魚なのでシーバスの居るポイントは無数に存在するが、釣れるポイントは限られている。なので、シーバスに精通する人についてきてもらうのが最も手っ取り早い。
釣れている人のまねをする
シーバスの有名ポイント等では人が入れ替わり立ち代わり、常にだれかいるような事が多い。広いポイントなら複数人が竿を出せるようなところもあるので他の人の隣で釣りをすることもあるだろう。そういう場合、同じポイントで釣れている人がいるならその人の真似をしてみるのが手っ取り早い。
ミノーなのか、ワームなのかバイブレーションなのか、着水後すぐに巻き始めているか、着底を取っているか等だ。とはいえ隣の人のすぐ近くで竿を出したり、凝視しているとトラブルにもなりかねないのでちゃんとした距離感をもって常識の範囲で行おう。
場所とタイミング
がむしゃらに釣りに行くやる気も大事だが、場所とタイミングがシーバスにおいてはとても重要だ。上述したようにシーバスは海の魚であるが川でも釣れる。川で釣る理由は様々あるが、人工の障害物や瀬等の魚が着く場所があるという点と水深が浅いという等があげられる。ずばり、秋の絶好のチャンスタイムは下げ潮、夜の河川の橋脚明暗だ。あとは確率の高い場所でいかにルアーを投げ続けるかの勝負だ。
筆者はこういったことは考えずとにかく何度もポイントに行けばいつか釣れるはずの根性論で釣りをし続けた為、18連敗となった。しかもたしか夏だったので、そりゃ初心者が行き当たりばったりの場所でがむしゃらにやっても簡単には釣れないだろうと今となっては思う。
シーバスは楽しい
さて、ここまで初心者がシーバスをやる上での難しさを書き連ねてきたが、ポイント選びとタイミングが間違わなければシーバスは案外簡単に釣れることもある。シーバスに限らずどんな釣りも初心者のころは思うように釣れなくて当たり前である。
最初の一匹を釣る前と後では、シーバス釣りへの理解が全く異なる。1匹釣れると、その後は案外早く2匹目、3匹目に会えるだろう。是非最初の一匹に巡り合い、シーバスゲームの楽しさを体感頂きたい。
<檜垣修平/TSURINEWSライター>