相模湾のアマダイ船はツ抜けする人が複数出る日もあり今季好調。また、本命のアマダイだけでなく、オニカサゴやカイワリなど、様々な美味しいゲストが混ざるのも魅力だ。
2023年12月29日、TSURINEWS編集部とその釣り仲間で神奈川県茅ヶ崎市・ちがさき丸のアマダイ船を忘年会代わりに仕立てた。釣果によって正月の食卓の華やかさが決まるこの一戦。みんな目をギラつかせながら挑んだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部)
相模湾のアマダイ釣り
まずは相模湾のアマダイ釣りについて簡単に解説しよう。ロッドについては専用のものもあるが、オモリを背負えるものなら幅広く流用が可能。その場合、エサ取りが多い釣りなので、小魚にエサを取られたことが分かるような、感度の良い穂先を搭載したロッドが向いている。
リールは電動リールを使うことを強く推奨したい。電動リールを勧める理由は2つ。水深100m前後を狙うことが多く、手巻きだと巻き上げに労力がかかるというのが一つ。
また、もう一つはエサ取りが多いので、頻繁に仕掛けを回収し、エサを付け直す必要があるというのも大きい。投入直後に小さな魚が食ってきたり、小さいアタリでエサだけ取られたりしても、その度に100mを巻き上げてくる必要がある……というのはなかなか精神的にもハード。
ちなみに、ちがさき丸では電動タックルの有料レンタルもあるため、ロッドや電動リールを持っていない人が挑戦する場合も安心だ。
仕掛けと釣り方
仕掛けについては相模湾のアマダイ釣りの場合、80号程度のオモリを装着した天秤に2m~3m程度の2~3本針仕掛けを付ける吹き流し仕様が主流だ。潮の速さによって仕掛けの漂い方・漂うタナが変わるので、長さの違う仕掛けを用意したり、ガン玉を打つなどの工夫も有効。エサはオキアミが基本だが、ホタルイカなどを使う人もいる。
釣り方の基本は底を取ったら1m上げて待つというもの。底付近をエサが漂うことが重要で、潮の速さによって待つタナを調整する。また、誘いも有効なことが多く、誘い上げ・誘い下げや小さなシャクリを定期的に入れるなど誘い方も様々。その日のヒットパターンを見つける面白さもある釣りだ。
釣行開始直後に連発!
それでは当日の釣行の模様を紹介していく。6時前に茅ヶ崎港に集合し受付を済ませ、7時に出船。港から10分ほど走った水深60~80m程度のポイントで釣行を開始した。開始直後に左舷のトモに入った釣り仲間の生田さんが連続ヒット!桶にどんどんアマダイが溜まっていく。
今日は爆釣デーかと思いきや他の人には続かず。それでも船中ではポツポツとアマダイが上がっていく。海専門の気象情報サイト・海快晴の和田さんやTSURINEWSライターの灰野さんも1尾目をゲット。編集長もしっかりと釣っている。
また、私の両隣に入った編集部の同僚二人が本命をヒットさせた後に、私にも初めてのアタリ。これは、本命が来るオセロ的な流れ……!と思ったら、まるで抵抗せずに上がってきたのは手のひらサイズのガンゾウビラメだった……。
美味しいゲストが続々登場
その後も流し変えるたびにポツポツと本命アマダイが船中でヒット。また、当日は本命に混ざり、美味しいゲストも登場した。
佐藤さんにはアマダイとホウボウのダブル。ホウボウは上品な白身の美味しい魚で、砂地のポイントを狙うアマダイ釣りではよく混ざるゲストだ。
編集部同僚にはカイワリが登場。非常に美味しい魚で、シマアジなどに似た食味の刺身が絶品らしい。個人的に一度は釣ってみたい魚だけにとてもうらやましい……!
根回りのポイントでは二上さんにオニカサゴ・ウッカリカサゴ・トラギスのトリプルヒット。牡蠣エサを試してヒットしたとのこと。この流しでは私にも35cm・30cmのオニカサゴがかかり、いまだ本命の顔が見られない状況でなんとか土産をゲット!
極めつけは生田さんにヒットしたトラフグ。青物かと思うような引きで現れた大型だ。船宿近くの料理店で捌いてもらえるらしく、竿頭となる7尾のアマダイとともに正月の目玉食材をゲットしていた。
その他にもキツネダイ、シキシマハナダイ、小型のアラ、ムシガレイ、アカボラ、カナガシラ、レンコダイなど多彩なゲストが登場した。
ちなみに、この釣れてくるゲストによって仕掛けのあるタナが適切か判別するのもアマダイ釣りのコツ。釣れてきたゲストがムシガレイなど底にいる魚種ならタナが低く、レンコダイなど宙層を泳ぐ魚種なら高すぎることが多い。