一年中渡船宿の釣果情報はチェックしているが、特にこの時期はメジナ釣りシーズンの中でも最も大好きな季節なので、欠かさずに見て、併せて気象予想サイトとにらめっこ状態である。理由はもちろんいつ出陣(釣行)出来そうか予定を組むため。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)
水温が下がらない伊豆半島
例年2月の声を聞く頃になると、厳寒期とまではいかないまでも、水温が低下してエサ取りもほとんど気にせず本命のメジナ狙いができる季節である。
しかし、今年の伊豆半島はなかなか水温が下がらずにエサ取りが少し厄介な釣り場も多いように感じる。日によってムラはあるが17℃台後半の日がある。本来ならば15℃台前半くらいで安定する時期なのに。
そうはいっても、これから産卵期を前にしたメジナにとって、エサ取りがまきエサに群がっても、体力を付けるべくしてエサ取りを蹴散らしてエサを食べに上がって来るので、エサ取り対策をしっかりしている人は良い釣果が上がっているようだ。
西伊豆仁科でメジナ釣り
今回釣行計画を立てた日程は2月14日と15日の2日間釣行。そして、選んだ伊豆半島の地区は西伊豆の仁科。風向きが北東風、それもやや強い予想が出ていたため、風を背にできる西伊豆地区を選んだ。それと通い慣れた仁科の渡船龍海丸さんへ行くため。
車中泊で体力温存
自宅から仁科までは高速道路利用で夜中走ると3時間ほどで着く。そこで、現地の港に早めに着いて車中泊をすることで、少しでも身体を休めて釣りに集中できるようにした。出船時間は6時30分。釣りの支度時間など少し余裕を見て5時30分には起きて準備を始めた。
大勢のフカセ釣り師
伊豆半島でも人気の西伊豆仁科地区だけあって、この日も多くのメジナ釣りファンが来ていた。ただ、まだコロナウイルス感染予防対策としてマスクの着用等が必要である。気を付けながら釣りを楽しみたい。
「フジマガリ」へ渡礁
船長の指示で順番に各磯に渡礁していき、私は高島という大きな島の北西側に位置するフジマガリに上がった。この磯は収容人員1名と釣り座は狭く、海に向かってとんがった足場の高い磯形状をしている。沖15mほどに大きな被り根があり、その溝の中や周辺で良型のメジナが狙える。
前夜通過した低気圧の影響なのか、朝からウネリが少し高くできていた。被り根周りは大きなサラシで真っ白になっている。
タックル
海の状態を見てタックルを組んだ。竿はがま磯インテッサGⅤ1.25号5m。リールは2500番のフロントドラッグ付きレバーブレーキタイプ。ミチイトは銀鱗SSXO1.75号。サラシの大きさを見て、仕掛けを安定させるためウキはB号。ハリスは2号10mを道糸と直結して、ハリスの中にウキ仕掛けを組んだ。
サラシ攻略に挑む
釣り始めに気を付けたことは、まきエサを撒く位置を慎重に見極めた。何故かというと、サラシの払い出しであちこちにまきエサが散らばってしまい、まきエサにメジナを集めにくい状況を作ってしまうから。それと数投仕掛けを投入して、仕掛けの流れ具合も観察した。
あれこれ考えながらやっていたら、釣り始めてからもう1時間以上もサラシをどう攻略したら良いか格闘していた。その甲斐あってか、被り根右沖に投入した仕掛けにアタリが出た。水温が高いせいか尾長メジナの25cmが食ってきた。一応メジナの顔を見て一安心。しかしなかなか後が続かない。
38cm口太メジナ登場
しばしサラシをどう攻略するか格闘が続いた。すると、投入した仕掛けが馴染むと同時にウキが沈み出して、ウキが見えなくなった辺りで竿先まで来る良いアタリを捉えた。
ここまで40cmクラスのアイゴが連発でいささか参っていた。引きの具合からすると本命のようだ。サラシの中から浮いた魚は口太メジナ。まあまあ良い型のようだ。
早速取り込んで計ると38cmあった。サイズには満足できないがまずまずの太ったメジナだ。昼前辺りから上潮の水温は高く、底潮が冷たい潮況となり、他魚のみの釣果で磯上がりの時間となってしまい初日の釣りを終えた。