鮎トモ釣りのオススメ河川として、富山県富山市の神通川を紹介する。この川は北陸を代表する河川で、近年では九頭竜川に匹敵する人気が出ている。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松森渉)
神通川の魅力
富山県富山市の神通川は北陸を代表する河川で、近年では九頭竜川に匹敵する人気が出ている。関東方面からの遠征組も多い。岐阜からでも片道2時間はかかるが、それでも多くの釣り人が神通川へ通う。
釣り人が通う理由は釣れるから。ただ釣れるだけではなく、水量豊富な大河川で真っ黄色のアユが掛かる。アタリは強烈で、引きもハンパない。掛かりアユがなかなか浮いてこない。オトリにした天然アユも元気に瀬の中を泳いでいく。気難しい東海のアユとはひと味違うのだ。
しかし解禁してからすぐ釣れるわけではない。まともに釣りになるのは8月から。上流にダムがある関係上、梅雨の季節は1週間釣りができないことはザラだ。そして釣期も短く、9月中旬を過ぎると釣果は落ち10月から全面禁漁になる。
10月中ごろに再解禁するが、事実上9月いっぱいで終了だ。自身も昨年は8月後半から9月中ごろまでは毎週神通詣でだった。
新成子橋下流のポイント
今回紹介するのは、神通川では中流部になる新成子橋下流だ。自身もこのポイントに何度も通った思い出深いポイントだ。
Aは激流の瀬肩になるが川幅は広い。朝一にオトリを取るならここがお勧め。足元の流れでも掛かる、瀬脇でも掛かる、流芯でも掛かる。瀬肩の鏡でも掛かる。どこでも掛かる。
右岸から釣る人が多いので、中洲に渡ればさらに掛かる。ただ思った以上に押しが強く深みもあるので、流れに強くない人は注意してほしい。
Bは激流で型もいい。流れが絞られて釣りにくい分、サオ抜けになっている。昨年はオモリ1.5号で入る流れが一番釣れた。激流すぎても掛かりは悪く、流れが合流する辺りは入れ掛かりが止まらなかった。
Cは思ったより釣れなかった。神通川は毎年流れが変化する。昨年は良い石があまり入ってないように思えた。右岸左岸どちらからでもサオ出し可能だ。Dは深みになる。Eの流れにさしかかる辺りが良く、背バリを使った泳がせで数が稼げる。
Eが一番のお勧めだ。瀬肩から急瀬に変わる流れで、釣り返しが利き一日釣れる。押しが強いので、オモリと背バリを併用して釣る。型も平均していい。左岸からはサオが出しやすく、車を止めてすぐサオを出せる。左岸からでも釣れるが、右岸からだと広い河原を長い距離歩くので、左岸より右岸の方が釣れる。
Fは通称赤岩と呼ばれる川の真ん中に鎮座する大岩にぶち当たる瀬だ。Eよりも川幅が広く、ポイントは多い。初めて来たときは、どこから手をつけて良いのか迷うほど。ここも両岸からサオ出し可能。足元の流れは泳がせ気味に探り、流芯はオモリ、それ以外は背バリで釣ると効率的な釣りができると思う。
Gはトロ場。しかしこのトロ場が結構掛かる。神通川といえば瀬釣り。どうしても瀬に目が行くが、トロもアユは多い。瀬釣りで疲れたらトロの泳がせもいいと思う。
ポイント紹介はこれで終わりだが、神通川で釣りをした翌日は体が疲れているはずなのに心も体も軽い。いい釣りをした翌日は気持ちが前向きになるのだ。皆さんもぜひ神通川の入れ掛かり体感してほしい。
<週刊つりニュース中部版APC・松森渉/TSURINEWS編>