初心者にオススメのサビキ仕掛け。手軽に大漁を狙える釣具だが、意外に扱いづらい部分も。今回はトラブルを避けつつ、手返しを良くする方法を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・鈴木高仁)
サビキ釣りとは
サビキ釣りとは、6~8本の釣り針が連なった仕掛けを使う釣り方のことだ。仕掛けを上下して魚を誘う動作を「さびく」と呼び、サビキの名はこれに由来しているとされる。
そして、この仕掛けの先端か終端のどちらかに、まきエサ用のカゴとオモリが付く。実際には、水中で広がるまきエサの煙幕内で仕掛けを上下させて使うことになる。
活躍するフィールド
防波堤や漁港など、サビキ釣り仕掛けが活躍する場は多い。他にも、釣り公園や釣り桟橋といった釣り施設では多用される釣り方となっている。どのような場所で釣るにしても、大漁を狙うためには「潮通しの良いポイント」であることが不可欠だ。
ターゲット
サビキ釣りのターゲットは小中型の回遊魚であることが多い。メジャーな魚だとアジやイワシ、サバ、サッパなどが代表例だ。いずれも潮通しの良いポイントに回遊しやすい。先ほどの釣り場選びでも、ポイント選びに注意するのはこのような理由のためだ。
手返しアップ方法3選
サビキ釣りでは「手返しの差」で大きく釣果に差が出ることも。釣り針の数が多く、回遊する魚群を狙うサビキ釣り。その性質上、多数の魚を一度に釣り上げられる。鈴なりに釣れてくる姿は壮観だが、よく観察すると取りこぼしも多い。
サビキ釣りの手返しをアップし、釣果を向上させる工夫を紹介しよう。
1.竿の長さ
1つ目に挙げるのが「竿の長さ」について。
仕掛けの長さに合わせる
先ほど述べたように、サビキ仕掛けは「針の本数」が多い。それだけに仕掛けも長くなり、扱い方にも慣れが必要だ。竿の長さが仕掛けの長さより短くなると、かなり扱いづらくなってしまう。
理想は磯竿や延べ竿
海釣りで長い仕掛けを使うなら、やはり竿の長さが重要になってくる。磯竿であれば、4m以上のものが扱いやすい。また釣り場の足場が低いなら、同程度の延べ竿などもオススメだ。リールが無い分軽く、女性の方でも扱いやすい。短いロッドを使用する場合は、仕掛けの長さを調整する必要がある。
仕掛けの長さをフルに使える磯竿類だが、取り回しづらい難点も存在する。そこで、竿の扱いに不慣れな方はサビキ仕掛けを短くカットすることをオススメしたい。例えば6本針なら針2本分を取って4本針に…といった要領で行うとよい。
2.カゴの位置
次に「カゴの位置」について解説。
下カゴ式のメリット
下カゴ式のサビキは、まきエサカゴの下部にオモリが付いた合理的な形状だ。しかし一方で、カゴに水が入り込みやすく、竿を上下する際に重みを感じてしまうことがある。
上カゴ式のメリット
下カゴ式とは対照的に、疲労軽減・手返しの向上に繋がるのが、上カゴ式サビキだ。そのキモは交換ができるオモリ部分にある。ナス型オモリが一般的に見られる形状だが、ここでは棒型オモリをオススメしたい。ナス型オモリほどの水圧を受けず、下カゴと比較にならないほど腕の負担が軽くなる。
手返しにも影響する
上記のようにカゴの位置を変えれば、手返しも良くなって釣果に繋がる。さらに、ここで針の本数を減らしたサビキ仕掛けが活きてくる。一度に掛かる数は減るが、その分引き上げる際に軽い。そこに棒オモリの上カゴ仕掛けを使えば完璧だ。