せっかく釣った新鮮な魚、できるだけおいしく食べたいというのは多くの釣り人に通じる思いではないでしょうか?そのためには、魚の下処理が重要になってきます。今回は釣った魚をおいしく食べるためのしめ方と、魚の下処理に使用する道具を100均アイテムで自作する方法を紹介したいと思います。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・妹尾隆)
釣り場での下処理方法
普段私は和歌山県の中紀~南紀をメインに磯釣りを楽しんでいます。釣りの醍醐味はいろいろあって、魚との駆け引きや掛けてからのやり取り、または海を見ながらのんびりとサオを出しているだけで癒されるという方も多いと思います。そして、釣った魚をおいしく食べるのも、楽しみの一つですね。
私の場合、釣った魚はキーパーバッカン(ライブウェル)に入れて活かしているので、釣り終わり磯から戻ってきたら港で魚をしめます。
脳じめする
手順は、まずは魚を「脳じめ」します。
魚にはエラブタと眼球の間に1本線があります。その線と目玉の延長線が交わる所を指で押さえると、人間で言うコメカミのような窪みがあります。そこをしめ具(ナイフ、ハサミ、千枚通しなど)で目玉方向に一突きして、グリグリと回してやります。魚が体をそり返して細かく痙攣したら成功です。
動脈を切る
次はエラブタを開き、エラ膜の上部をナイフの歯を上方向にして一刺しして動脈を切ります。そうするとそこから血がドクドクと流れ出てきます(エラの上から下まで切る必要ありません)。
血抜きをする
後は血抜きするだけなのですが、魚をこのまま海水に漬けていても魚の血液はすぐに凝固して血管が詰まってしまいます。詰まってしまうとキレイに血液が抜けませんので、魚体の下からエラに指を入れて海水の中で20秒ほどフリフリしてやります。こうすると真っ赤だったエラの血が抜けてピンク色になります。
これで脳じめは完了です。後はクーラーボックスに魚を入れて直接魚に氷が当たらないように新聞紙などを挟んでおけば、おいしい魚を食べることができると思います。
魚の絞め方や順序は皆さんそれぞれだと思います。私も色々とやってみましたが、このやり方が簡単で一番おいしく食べられましたので、釣り仲間にも勧めています。
家に帰ってからの下処理
家に帰ってからの処理ですが、私は釣ってすぐのコリコリした食感より数日寝かせた魚の方が好きなので、寝かせるための処理をします。
エラ、内臓、血合いを取る
まずは魚が傷む原因の一つである内臓、エラをキレイに取り除きます。そして、この時に忘れてはならないのが、背骨下側についている赤い部分(血合い・腎臓)です。これをきれいに洗い流せば、処理は完成です。この段階でウロコはとらず、そのままにしています。
保管方法
後は水気をふき取って、腹とエラの部分にキッチンペーパーを詰め込んで全体を新聞紙で包んだら、できるだけ空気を抜いて冷蔵庫で数日寝かせます。
数日たって開封したときには臭みがありますが、魚を水洗いすると匂わなくなるのでご安心を。
後は造りでも炙りでも塩焼きでも、どんな料理でも今までとは一味違う魚が食べれるかと思います。