食べておいしく、子供や家族でも気軽に楽しめるワカサギ釣り。今回はそんなワカサギ釣りについて道具や釣り方から、釣り場までまるごと紹介します。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
ワカサギの生態・食性
ワカサギは、アユやシシャモなどと同じキュウリウオ科の魚です。普段は主に動物性プランクトンを食べて生活していて、大きくなるものは最大15cm程度まで成長します。天然での分布域は関東以北や日本海側など、ある程度寒い地域に限られ、冷たい水を好む魚です。
とはいえ適応力が高く、現在では各地の湖やダムなどに放流されており、本州全域で食用や釣りの対象魚として利用されています。また、海に降って成長する両側回遊性の個体と、一生を淡水で過ごす陸封型の個体がいることが知られています。
将軍家御用達のおいしい魚
漢字では公魚とも書くワカサギ。その語源は江戸時代に麻生藩が11代将軍徳川家斉へ献上した将軍家御用達の魚「御公儀の魚」であったことが由来とされています。将軍様に献上するほどおいしい魚ということです。
ワカサギの一生
産卵を終えると親のワカサギは死んでしまうため寿命は基本1年で、1年サイクルで世代が交代する「一年魚」として知られています。産卵期は地域によって異なるものの冬~春ごろに湖や海につながる川を遡上して産卵を行います。ただし、中には産卵期のズレなどによって2年や3年生きるものもいます。
ワカサギ釣りの時期
ワカサギは春には一生を終えてしまう個体が多いので基本は9月頃から3月末頃までがワカサギ釣りの時期となります。また、湖によって釣りができる期間が決まっていることが多いので、釣り場ごとに確認しましょう。
ワカサギ釣りの魅力
ワカサギ釣りの魅力は、なんといっても手軽であることです。シンプルな道具で楽しめ、群れで生活する魚のため数釣りも簡単。初めて釣りに挑戦する人にもオススメの釣り物です。
釣り方もエサを付けた仕掛けを落とすだけのシンプルな釣り方ですが、数をたくさん釣るには道具へのこだわりや、誘いなどさまざまな要素で釣果が変わってきます。そのため長年いろいろな釣りをしてきたベテランでも、ハマってしまう奥深さもある釣りです。
ワカサギ釣りが楽しめるフィールド
ワカサギは、北は北海道から南は九州まで釣り場があります。南に行くほど釣り場は少なくなり、メインフィールドは北海道、東北、関東となりますが、近年は西日本でも人気が高まっています。釣り場の形態としては、ボート、氷上、桟橋、ドーム船がメインです。
どの釣り場にもボート店や管理棟があり、遊漁券やボート代などを支払って釣ります。多くの釣り場にはレンタルタックルやエサが置いてあり、手ぶらでも楽しめるのが特徴です。またボート店ならライフジャケット、バケツなども無料で借りられます。
ボートでのワカサギ釣り
自分でボートをこいで、好きなポイントを選択できるのが魅力です。裏を返せばボートを漕ぐ体力が必要で、ポイント選びにもコツが必要(魚探があると便利)となります。
とはいえ、ボート店で釣れているポイントは教えてくれるほか、釣れるポイントまでボートを引いて連れて行ってくれる湖もあるため初心者でも挑戦可能です。ただし、落水には十分に注意しましょう。
安全快適なドーム船
ファミリーや初心者におすすめしたいのがドーム船。室内と同じなので厳寒期でも軽装で楽しめ、トイレなどの設備も充実しています。また落水の危険も少なく、子連れでも安心なのが特徴です。釣れそうなポイントにボート店が案内してくれるので釣果も期待できます。
釣座は船底に空いた穴から仕掛けを下ろして釣りをする形式なので長い竿は向かず、短い電動タックルなどが最適です。
足場の良い桟橋
桟橋からの釣りも足場がよく釣りやすいです。ドーム桟橋という室内形式の桟橋を設置している湖なら、寒さを凌ぐことも可能。ボートでは船酔いが心配という方にもオススメです。
氷上のワカサギ釣り
テレビで見るワカサギ釣りといえば氷に穴を空けて釣るスタイル。湖が凍結する必要があり、冬の寒い地域限定なので、やはり寒さへの覚悟は必要になります。
とはいえレジャーとしての特別感は一番のスタイル。レンタルテントや、氷上の小屋内で寒さをしのぎながら釣りができる湖も多いのでぜひ挑戦してみてください。