多彩な魚の引きが楽しめる船釣り師のゴールデンスポットがある愛知県の大山沖で特性の異なる2タイプのロッドを持ち込み、イサキをメインに大山沖の旬魚に挑戦。
64胴調子タックルで食い渋りに対応
朝の時合いは快調に推移、お土産を確保したが、やがて魚たちの朝食タイムは終了。食いも穏やかになった。曇天の爆釣日は別にして、ご存じイサキやアジは日が昇り切ると食いが渋くなる。だが、ここからが釣り師の腕と工夫の見せどころだ。
船は様子を見て移動。少し深めの水深45mラインのポイントに入った。ここから、私は全般的に細作りのセッティングをしてあった、もう1本のタックル(ライトゲーム 64‐200MLのほう)を手に取った。
テンビンとオモリまでは朝と同じ仕様だが、使用する仕掛けは1.7号ハリスを使用した緑のスキンのタイプ。ハリスを一段細くし、スキンもナチュラルな色のもので、少し慎重になった魚の様子を見ることにした。
しばらく沈黙の時間が続いたが、潮の動きが変わり出すと、同行者の石川さんのロッドが大きく曲がった。上がったのはでっぷりとした見事なイサキ。思わずタナを聞くと39mとのこと。
なぜか良型マアジが・・・
さっそくこれに倣ってタナを合わせると、すぐに獲物が掛かった。やたらと走って元気が良いので、どうもイサキではなさそう。上がってきたのは立派なマアジ。その次もマアジ…。「う~んタナを合わせているのだが」と一人苦心していると。石川さんからは「私もでかいアジが欲しいんですけどね、あっ、またイサキだ」。
二人のタナにわずかな誤差があって、ちょうどアジとイサキの群れの境目を漂っているのだろうか…。
胴調子で「違和感」を軽減
後半戦の経過は朝と違い、釣果のあったタナでじっくり待つと食ってくる傾向だった。コマセを放出し、誘わずじっくり待つと、唐突にアタリが出る。誘って食わせる釣りから、胴調子のロッドを活かして「違和感なく食わせてハリに乗せる釣り」を意識した。ピクピクと付けエサをついばむようなアタリが来たので、少しサオをおくり、聞きアワセを入れると「グウ」と魚がハリに乗った。引きからしてやっぱりアジのようだが、掛かればうれしい。
アジは口が弱いので、大型は慎重に取り込みたい。こんな場合も胴調子のロッドは、魚がもがく衝撃を吸収し、バラシを防いでくれるので安心だ。こうして良型のアジを着々と追加し、沖上がりを迎えることができた。