9月下旬、朝は10℃を下回る日も増えてきた北海道。進む季節に合わせて美しい秋色に染まったオショロコマを求め、源流へ足を運んだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)
朝は霧に包まれるほどの冷え込み
9月下旬から10月初旬の北海道は朝夕の寒暖差が大きく、朝は10℃を下回るのに昼には20℃を超える暖かさになることもある。沿岸部や河川の近くでは、早朝に広い範囲が霧に包まれることも。
道中霧に包まれた道路脇(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)特に標高が高くなる源流域では気象条件の変化も大きく、状況に合わせた釣りが求められる季節だ。
秋色のオショロコマを求めて源流釣行
長らく本州で渓流釣りをしてきた筆者にとって、秋色に染まる渓流魚は特別な存在。本州在住中は、9月末になると禁漁前の美しく色づいた魚を求め、さまざまな地域へ足を運んでいた。あの頃の気持ちを思い出し、今回は新しい河川の開拓も兼ねた源流釣行へ。
目星をつけていた源流域へ
今回はプチ遠征。自宅から3時間ほど車を走らせ、以前から気になっていた河川の源流域を目指して林道を上流へ進む。
林道を歩いて源流へ
山の景色を眺めながら林道を進み、30分ほどで車止めへ到着。そこは登山道の入り口になっており、今度は登山客に紛れて徒歩で山を登っていく。
入渓地点(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)入り口で準備をしていた登山客のおじさんに挨拶すると、「もう少し上流はめちゃくちゃ魚影が濃いよ」とのこと。期待を胸に20分ほど歩き、川との標高差が小さくなったところで入渓した。
水量は少なめながら釣りには十分
水量は多くないものの、直前の雨もあって極端な渇水ではない。魚が着きそうな流れや淵もしっかり残っており、オショロコマ狙いの条件としては悪くなさそうだ。
魚影は濃いのにミノーでは苦戦
普段の渓流ではミノーを中心に使う筆者。この日もクマタニトラストの「yamase50S」から釣りをスタートした。
御影の濃さは過去イチ!
魚影という意味では、新規開拓は大成功。深さのある淵には10匹単位で魚が浮いている場所も確認できるほどで、オショロコマに限らず、ここまで魚影の濃い自然渓流は初めてかもしれない。
魚影は極めて濃い(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)チェイス&バイトするもフッキングせず
期待は一気に高まる。ところがキャストしてみると……釣れない。めちゃくちゃチェイスしてくるのにフッキングしないのだ。一度に何匹もルアーを追い、バイトまでしている。それでも針に掛からない。
よく観察すると、速いスピードでチェイスし、口を開けたままルアーを後ろから押すようなバイトが目立った。反転まで至らないため、合わせてもフックが口に残らない。
ルアーサイズ変更でオショロコマヒット!
そこでルアーを5cmのyamase50Sから、ひと回り小さく軽い「yamase48S」へ変更。移動距離を抑え、よりゆっくり見せることを意識して誘っていくと、ルアーを替えてから数投目にようやくヒット!
yamase48Sでキャッチした最初の1匹(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)全体的に黒っぽくサビが入り、腹側には鮮やかなオレンジ色。朱点と白く縁取られたヒレも映える、秋らしい美しいオショロコマだった。サイズは20cmほどだが、数字以上に印象に残る1匹となった。
「スプーン」ルアーへ変更で連発!
苦戦しながらも最初のオショロコマを手にし、魚の反応を見ながらさらにアプローチを変更することにした。ゆっくり見せるとしっかりフッキングすることが分かったため、ミノーの平打ち主体のアクションから、比較的安定した動きで見せやすいスプーンへ変更。
レンジに合わせてスプーンをローテ
少し深い場所をゆっくり見せたいときは、カップが深く水噛みがよいため浮き上がりにくい「BUX(アングラーズシステム)」5.1~6.5gを使用。瀬尻や浅いレンジをじっくり引きたい場面では、薄身で水を受ける面積が広く、低速でもレスポンスよく動く「蝦夷スプーン(イトウクラフト)」4gを選んだ。
深場や浅場が混在する源流のポイント(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)この2種類をローテーションすると、さっきまでの苦戦が嘘のように好反応。ルアーをしっかり追尾し、反転するバイトが連続した。
落ち込みで20cm級が連続ヒット
魚が溜まっている落ち込みにルアーを通すと、続々とヒット。中心となるのは20cm前後だが、サイズ以上に秋らしく色づいた魚体の美しさが目を引く。
秋色に染まった美しい魚体(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)群れの中から良型を狙ってみる
数を釣るうちに見えてきたのが、群れの中にひと回り大きな魚も混じっていること。ルアーを通しながら観察すると、大きな魚ほど警戒するのが早く、一度チェイスしただけで見切ってどこかへ隠れてしまう。そこで、群れの中にいる良型を狙って釣るアプローチを探ってみた。
良型ほど最初の数投が勝負
引き続きスプーンでアプローチ。ルアーを通すと、小型魚より先に良型がチェイスするものの、すぐに諦めて姿を隠してしまう。その後は小型魚ばかりが反応する展開になるため、サイズを狙うならポイントに入った直後の数投がチャンスだった。
巻き方ひと工夫で待望の良型がヒット
ルアーのカラーや巻くスピードを変えながら探っていくと、25cmの良型がヒット!顔の周りには黒くサビが入り、オレンジとのコントラストが美しい。下顎がしゃくれた、どこか男らしい顔つきの1匹だ。
秋色に染まった良型(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)ゆっくりからの速巻きが的中!
この1匹からヒントを得て、着水後はスプーンが安定して動く範囲でゆっくり巻き、まずルアーの存在に気づかせる。チェイスしたら徐々にスピードを上げ、最後はスプーンが回転するぐらいの速巻きへ。すると、ひったくるような反転バイトが出るようになった。
当日最大は27cm
このパターンがハマり、群れの中から良型を狙い撃ちできる展開に。釣果を重ね、最後にはこの日最大となる27cmの良型をキャッチした。
この日一番の良型個体(提供:TSURINEWSライター・タグチユウタ)秋色のオショロコマに癒された一日
序盤こそ苦戦したものの、紅葉が始まった美しい景観の中で、釣れるのは秋らしい色合いをまとったオショロコマばかり。自分なりに詰めたパターンで数、サイズともに満足のいく釣果が得られ、美しい魚と源流の景色に癒されながら北海道の短い秋を存分に楽しめた釣行となった。
<タグチユウタ/TSURINEWSライター>




