ウニの名前は「本体の外見」だけでなく「中身の色」で定義されることもあるようです。
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北海道の「赤うに」とは
海産物のなかで最も高級なもののひとつウニ。近年は不漁も手伝い、良いものは相当な額を用意しないと食べることができません。
そんな高級ウニの中でもトップクラスのものが北海道の「赤うに」。6月から8月ごろの夏場に美味しくなるウニで、身が鮮やかなオレンジ色であることからこの名が付けられました。
赤うに(提供:PhotoAC)ちょっとややこしいのはこのウニ、標準和名はエゾバフンウニといいます。そして標準和名をアカウニと呼ぶ高級食用ウニもいるので、しばしば間違いの元となっています。
「白うに」は白ではなく紫
先日、筆者は北海道のレストランで食事をしたのですが、メニューのなかに贅沢にも「ウニ一折」がついたウニ定食があり、5分くらい逡巡した挙句清水の舞台から飛び降りる覚悟で注文しました。季節はすでに秋であり、時期的に赤うにではないだろうと思ったためウニの種類を聞いてみたところ「白うに」とのことでした。
白うに(提供:Photo AC)白うにを調べてみたところ、こちらも標準和名は異なりキタムラサキウニとのこと。エゾバフンウニと比べ卵巣の色が薄いのでこの名で呼ばれているようですが、実物の色合いはエゾバフンウニと遜色ないほど赤く、素人には見分けがつかないかもなと思いました。
なお、本州にもムラサキウニという種類のウニがいますが、そちらは白うにと呼ばれることはないようです。また、キタムラサキウニとムラサキウニは名前は似ていますが、分類学上はかなり異なる存在で味もかなり違います。
「くすんだ黄土色」で「ピリピリする」ウニとは
これらの名前を見ると、やはり食材としてウニを見たときに大事なのは「卵巣の色」ということになりそうです。しかし、一見すると美味しくなさそうな色合いでも、それなりに美味しく食べられるウニがあります。
その代表がガンガゼ。南方系のウニで、長い棘に毒を持つ危険生物として広く知られていますが、実は食用にできます。
ガンガゼの卵巣(提供:Photo AC)その卵巣は鈍い黄土色や、ときに灰色がかったものもあり一見すると美味しそうには見えません。実際のところ味も他のウニほど良くはなく、ときにサポニンという成分でピリピリしたりするのですが、それでも味の濃い調味料と混ぜたり、天ぷらなど加熱して食べると、ウニ特有のねっとりしたコクが楽しめます。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>

