東京都新宿区の週刊つりニュース東京本社1階にある釣り文化資料館。このほど新たな展示品が加わった。和竿やヘラウキ、いつの時代に流通していたか詳細にはわからない仕掛けなど、いずれも歴史を感じさせる品々。今回はその中から7点を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:釣り文化資料館・小谷)
(1)渓流竿(樺巻き仕上、胴漆飾り)/「石澤弘」作 石澤和竿毛鈎工房・石澤弘氏 贈
寄贈者である石澤和竿毛鈎工房・石澤弘氏が平成13年に製作した渓流竿。
美しい渓流竿(提供:釣り文化資料館・小谷)職歴60年の盛岡竿職人である同氏が得意とする桜樺を胴巻きしたほかに類似のない特徴的作品。同氏は体調を崩して製作から退いたが、作品を多くの人に知ってもらいたいという思いから本館へ寄贈いただいた。美しい塗りは必見。
正面奥に(1)(6)を配置(提供:釣り文化資料館・小谷)(2)イシダイ竿/「たきざわ作」 小田川隆胤氏 贈
寄贈者によると昭和50年代には三宅島において和竿でのイシダイ釣りというのがブームになったという。
イシダイ竿(提供:釣り文化資料館・小谷)こちらは昭和60年代に竿の製作者から直接購入したというイシダイ竿。イシダイに対峙できる黒光りした力強いシルエットの竿は圧巻。
(2)(4)(5)は入口すぐ左側(提供:釣り文化資料館・小谷)(3)アユ用テグス仕掛け等 木村知之氏 贈
1円以下の小数点表記がある値札が付いていることから、戦前~戦後に購入されたとみられるアユ用の仕掛け類。
アユ用仕掛け(提供:釣り文化資料館・小谷)購入当時に入れたと思われる伊勢丹や三越の包装用紙が趣深い。三越のロゴが入ったパッケージの仕掛けについて手がかりがないか三越の広報課に問い合わせてみたものの、同社が釣り用品を製作していたかや、この製品が販売されていた年代がわかる方が在籍していないとのことで詳細はわからなかった。
アユ用テグス仕掛け(提供:釣り文化資料館・小谷)(4)ヘラ竿/「二代目竿正」作 尾崎匡晃氏 贈
昭和40年代に製作されたヘラ竿。当時の大阪高島屋で購入されたもの。作者銘が握りのほうではなく、竿の蓋をする部分(口栓)にあるのが珍しい。
竿正の銘(提供:釣り文化資料館・小谷)(5)本流用ヘラウキ/昭和50年代/「霧舟」作 山川松男氏 贈
寄贈者本人が「霧舟」の作者。本流用の特注品として昭和50年代に製作されたヘラウキ。特注品を作る際、同じウキをほかに2本作るので、手元に残っている1本だという。ウキ作者としては2023年に引退した本人からの寄贈品。
ヘラウキ(提供:釣り文化資料館・小谷)(6)試作竿/「初代竿敏」作 松川みどり氏 贈
この竿は寄贈者の兄が二代目竿敏から譲り受けたという品。
イニシャルが入れられている(提供:釣り文化資料館・小谷)年代不明ながら、初代竿敏が作成した試作竿で、試作のためか銘はイニシャルになっているのが特徴。二代目竿敏の試作竿も寄贈いただいき、そちらはイニシャルと竿敏銘の両方が入っていた。今回は初代竿敏のものを展示する。
(7)用途不明/昭和20~30年代/「京秀」作 中田成子氏 贈
寄贈者の祖父がこの和竿の製作者だったという。
(7)の展示ケース(提供:釣り文化資料館・小谷)昭和20~30年代に作られた和竿。継ぎの部分に月山などの文字や建物などが描かれ、まるで芸術作品のような特徴的な装飾が施されている。
建物が描かれている(提供:釣り文化資料館・小谷)※写真は収蔵前後に撮影。
<釣り文化資料館・小谷/TSURINEWS編>


