青物が激しくボイルし、目の前には大量のイワシ。それなのにルアーには食ってこない――。そんな状況でルアーサイズではなく、狙うレンジとアクションを変更。ベイトの下側を意識して攻略したところ、10kgクラスのブリをキャッチすることができた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・津崎圭介)
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ボイルしているのに食わない青物
青物をルアーで狙っていると、「魚は明らかにいるのに、なぜかルアーに食ってこない」という状況に出会うことがある。今回の釣行は、まさにそんな状況だった。久しぶりに家のお隣さんの船に乗せていただき海へ出ると、朝イチからブリのボイルを確認。
魚探にも表層付近にベイトの反応があり、目視でも表層から2mほどの範囲に大量のイワシを見ることができた。ベイトを追って青物がボイルしている。一見すると、「表層のベイトにルアーサイズを合わせれば食ってくる」ような状況だ。しかし、実際にはそう簡単にはいかなかった。
今回はモンスターショットで青物の反応を探り、最終的にバレットファスト120Sへルアーをローテーション。そこで見えてきたのは、単純にベイトへルアーサイズを合わせるだけでなく、「魚がどのレンジからベイトを見ているのか」を考えてルアーを通すことの重要性だった。
当日のベイト(提供:TSURINEWSライター・津崎圭介)モンスターショット110で探る
朝イチから確認できたブリのボイル。まず選択したのは、「モンスターショット110」だった。モンスターショットは、自重を活かした飛距離が魅力のシンキングペンシル。その飛距離を生かして広範囲を探り、ボイルしている青物へアプローチしていく。
ベイトがいる表層付近を意識しながらキャストを繰り返すが、思ったような反応は得られない。ボイルは起きている。ベイトもいる。それでもモンスターショット110にはチェイスすら確認できなかった。そこで、目視で確認できるベイトのサイズに注目した。
サイズダウンで初めてチェイス
確認できるイワシが小さそうだったため、モンスターショット110から90へサイズダウン。まずは表層付近を意識してリトリーブしてみたが、ここでも青物からの反応はない。そこで、モンスターショット90がシンキングルアーであることを生かし、着水後にカウントを取って少し下のレンジを探ってみることにした。
すると、明らかに反応が変わった。ルアーを回収する直前、後方から魚体が付いてきているのが見えた。チェイスだ。表層を引いてきたときにはなかった反応が、レンジを下げたことで出た。「やはり魚は表層だけを見ているわけではないのではないか?」そう感じながら、同じようにレンジを下げて探っていく。
しかし、魚はルアーの後ろまで追ってくるものの、最後のひと押しがない。ルアーを追わせるところまではできても、バイトには持ち込めなかった。ベイトサイズに合わせて90mmまでサイズダウンし、さらにレンジを下げることでチェイスも引き出せた。それでも食わせきれない。
「魚のいるレンジを大きく外しているわけではなさそうだ。それでも、何かが足りない」そこで、さらにルアーを小さくするのではなく、狙ったレンジをより安定して通すことを意識して次のルアーを選択した。
バレットファスト120Sへ変更
次に選択したのが、「バレットファスト120S ケイブルーメッキ」。バレットファスト120Sは、150~200cmのレンジを安定して探ることができるシンキングミノーだ。
モンスターショット90のように着水後のカウントでレンジを変えながら探るのではなく、今回は150~200cmのレンジを意識し、その層をキープしながら探ることにした。
バレットファスト120S(提供:TSURINEWSライター・津崎圭介)モンスターショットは巻き続けると、リーリングスピードによってルアーが浮き上がってくる。これがメリットになることもあるが、今回の状況では違ったようだ。狙ったのは、表層付近に集まっている大量のイワシ、そのベイトボールの下側。
魚探には表層付近にベイト反応があり、目視でも表層から2mほどの範囲にイワシが確認できる。
そこで、「表層でボイルしている魚を直接狙う」のではなく、「ベイトの下にいる青物の目線へルアーを入れる」という考え方に切り替えた。
レンジとアクションを変える
モンスターショット90からバレットファスト120Sへの変更は、ルアーサイズだけを見れば90mmから120mmへのサイズアップになる。しかし、今回変えたかったのはサイズではない。レンジとアクションだ。ベイトの下側を一定のレンジで通すことで、それまでとは違う角度から青物にルアーを見せてみることにした。
バレットファスト120Sは35gのシンキングミノーで、150~200cmのレンジを攻略できるモデル。速く巻いてもゆっくり巻いても、表層より一段下のレンジをキープしながら誘うことができる。
また、重心移動システムにより安定した飛距離を出しやすく、青物とのファイトを想定した貫通ワイヤーと太軸2フックを採用している。今回の釣行でも、10kgクラスのブリとのファイトでフックを曲げられることはなく、安心して魚とやり取りすることができた。そして、このルアーチェンジがすぐに結果へとつながった。
大型ブリがヒット!
バレットファスト120S「ケイブルーメッキ」に変更し、ベイトの下を意識してレンジをキープしながらルアーを通してみる。すると、驚くほど早く答えが返ってきた。変更後、すぐに青物がヒット。
強烈な引きで走り回る魚を約5分かけて寄せ、ランディングまであと1~2mというところまで持ち込んだ。魚体が見えた。メーターオーバー、悠々10kgオーバーと思われる大型のブリ。
無念のバラし
しかし、最後の最後で痛恨のフックアウト。「逃した魚は大きい」とはいうものの、これは本当に大きかったと思う。悔しさを感じながらも、ルアーへの反応が明らかに変わったことには驚いた。気を取り直して、再びバレットファスト120Sをキャスト。すると、またしてもバイト。今度はショートバイトだった。
メーター超え10kg級ブリ!
そしてさらにキャストを続けると、再びヒット。今度は約2分ほどのファイトで無事にランディングすることができた。キャッチしたのは、こちらもメーターオーバーの10kgクラスのブリだった。モンスターショット90ではチェイスで終わっていた魚が、バレットファスト120Sへ変更すると直後から3度の反応。
1回目はバラシ、2回目はショートバイト、そして3回目で10kgクラスをキャッチすることができた。ルアーサイズは90mmから120mmへ大きくなっている。それでも、魚の反応は明らかに変わった。
10kgのブリがヒット!(提供:TSURINEWSライター・津崎圭介)今回の使用タックル
ROD:DPACIFIC PHANTOM 70S
REEL:TWIN POWER SW 4000XG
LINE:TX8 1.5号
LEADER:HDカーボンEX 30lb
LURE:バレットファスト120S「ケイブルーメッキ」、モンスターショット110、モンスターショット90
Other Tool:フィッシュグリップ
OSPRIKE:プライヤー
なぜバレットファスト120Sで食った?
今回、一番考えさせられたのが、「なぜモンスターショット90ではチェイスまでで終わり、バレットファスト120Sではバイトが連発したのか」ということだった。もちろん、ここからは私の考察であり、最終的な答えは魚に聞いてみなければ分からない。
ベイトの下からブリは見ている
表層では実際にイワシを追ってブリがボイルしていた。しかし、大量のベイトがいる状況では、すべての魚が同じレンジで捕食しているとは限らない。ベイトボールの下に付いている魚が、下からイワシを追っている可能性もある。
また、下からベイトを追い上げ、最終的に表層まで突き上げてボイルしていることも考えられる。
そこで、「表層でボイルしているから、魚も表層にいる」と決めつけるのではなく、「魚はベイトの下から見ているのではないか?」「大量のベイトの中で、ルアーが魚の目線に入っていないのではないか?」と考え、ベイトの下へルアーを入れてみた。
モンスターショット90でも、カウントを取ることでレンジを下げ、チェイスまでは引き出せた。それでも、最後のバイトには至らなかった。そこでバレットファスト120Sへ変更し、150~200cmのレンジをキープしながら、さまざまなリーリングスピードで通した。
さらに、ルアーそのもののアクションも変わっている。その違いによって、それまでとは違う形で魚の目線にルアーを入れることができたのではないか。これが今回、自分なりに考えた答えだった。
ブリは下からみている(提供:TSURINEWSライター・津崎圭介)「ボイル=表層」と決めつけない
さらに、この釣行の数日後、今回の考え方を話した友人にも同じような状況で試してもらったところ、数回のバイトを引き出し、実際にブリをキャッチしたとのこと。魚が実際にどのレンジからルアーを見ていたのか、その答えを知ることはできない。
それでも「追ってくるのに食わない」という状況に遭遇したとき、ルアーサイズを変えるだけではなく、レンジやアクションを変えてみる。今回の経験が、同じような状況に出会ったアングラーの引き出しの一つになればうれしい。
<津崎圭介/TSURINEWSライター>


