タチウオのワインドゲームではワームやジグヘッドの選択に目が向きがちだが、実は釣果を左右する重要な要素の一つがリーダーである。タチウオには鋭い歯があり、せっかく魚を掛けてもリーダーを切られてルアーごと失うことがある。一方で、切られるのが怖いからといって極端に太いリーダーやワイヤーを使えばいいというわけでもない。筆者が実際にワインドで使っているものは、安定感と汎用性を考えて、40lb。太さ10号を軸にしている。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
タチウオ釣りのリーダー問題
タチウオ釣りにおけるリーダー選びで最も悩ましいのは、「切られないこと」と「ルアーを自然に動かすこと」の両立である。
タチウオの歯は非常に鋭く、魚がルアーを深く飲み込んだり、ファイト中に頭を振ったりした際にはリーダーが傷つきやすい。特にワインドでは魚がルアーを後方から追ってくるだけでなく、横から食ってくることもあり、思わぬ位置に歯が当たる可能性がある。
だからといって、最初から極端に太いリーダーを選択する必要があるのかというと、そうとも限らない。
ワインドはダートアクションを積極的に入れて魚を誘う釣りである。リーダーが太くなればなるほど、水の抵抗や結束部分の存在感が大きくなり、ルアーの操作感にも影響する。
また、タチウオが高活性でルアーを積極的に追っている状況と、食い渋っている状況では、求められるリーダーの性能も違ってくる。
つまり、重要なのは「絶対に切れないリーダー」を選ぶことではなく、タチウオの活性や釣り方に対して必要十分な強度を確保することである。
40lbが安定する理由
筆者がワインド用リーダーとして安定感があると考えているのが40lb、10号である。
まずは10号を基本にする(提供:TSURINEWSライター・井上海生)40lbなら十分な強度を確保しながら、極端に太くなりすぎない。ワインドのダートアクションを邪魔しにくく、結束や交換もしやすいというバランスが魅力だ。
30lbという選択肢もあるが、この号数と40lbはそこまで実釣時に差が出ないし、価格差もない。特に実釣では、リーダーを「タチウオ専用」として考えすぎないことにもメリットがある。40lbクラスのリーダーなら、タチウオ以外の釣りでも使える場面がある。サゴシなど、ある程度の強度を必要とする釣りへの流用も可能だ。
サワラにも流用可能な太さ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)もちろん、40lbだから絶対に切られないという意味ではない。タチウオの歯がリーダーに直接当たれば、太いフロロカーボンライン、ワイヤーでも切断される可能性はある。
それでも、強度、扱いやすさ、汎用性をまとめて考えると、ワインドを始める際の基準として40lbはかなり使いやすい太さだと思う。
ワイヤーリーダーの注意点
タチウオ対策として昔から取り入れられているのがワイヤーリーダーである。金属製のワイヤーならタチウオの歯による切断に強く、リーダーを切られてルアーを失うリスクを減らせる。
しかし、ワイヤーにも注意点がある。まず、フロロカーボンラインなどと比べて存在感が大きくなりやすい。特に食い渋ったタチウオを相手にする場合、ルアーの動きや見え方に影響する可能性がある。魚影がシビアなオカッパリでは選択肢からなるべく外したいものだ。
ワイヤーリーダーは劇薬(提供:TSURINEWSライター・井上海生)もちろん、タチウオが高活性で、多少の違和感を気にせずルアーへ襲いかかってくる状況なら、ワイヤーのメリットは大きい。しかし、いつでもワイヤーが最適とは限らない。
結局どれを選ぶべきか
結局のところ、タチウオワインドのリーダー選びに絶対的な正解はない。それでも最適解をとるなら、筆者が基準にするのは、まず40lb・10号のフロロカーボンラインである。
十分な安心感がありながら、ワインドの操作性も確保しやすい。さらにほかの釣りにも流用しやすいため、タックルボックスの中で無駄になりにくい。
重要なのは、「切られないこと」だけを追求しないことだ。
タチウオワインドはルアーを激しくダートさせ、魚の捕食スイッチを入れる釣りである。だからこそ、リーダーには強度だけでなく、操作性や扱いやすさも求められる。
リーダーは脇役に見えて、実はルアーと魚をつなぐ最後の重要なパーツである。40lbを基本にしつつ、状況に応じてワイヤーなどへ切り替える。このくらいのシンプルな考え方から始めるのが、実戦では最も扱いやすいのではないだろうか。
<井上海生/TSURINEWSライター>



