大阪湾の夏が終わりに近づくと、ルアーマンが気にし始めるのがタチウオである。泉南では早い時期からタチウオが釣れ始め、2026年も7月末から泉南方面の遊漁船で釣果が出ている。一方、陸っぱりで考えると地域によって開幕時期には差があり、泉南、垂水、大阪湾奥を同じ感覚で考えることはできない。筆者としては、まず泉南からシーズンの進行を見ていき、垂水は秋の本格化を待つ。そして気になるのが、ここ5年ほど明確な回遊を確認できていない湾奥だ。昨季と今季の実績、そして筆者の過去の経験から回遊を読み解きたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
泉南から始まる秋のタチウオ
大阪湾でタチウオシーズンの動きを追うなら、まず注目したいのが泉南である。
実際2026年は7月末には泉南の遊漁船でタチウオの釣果が出ており、8月1日40匹超、8月2日には50尾超えという釣果も報告されている。
もちろん、これは沖釣りの話であり、そのまま陸っぱりの開幕を意味するわけではない。船と岸では魚のいる場所も水深も違うため、ショアから狙う場合にはもう少し慎重に見る必要がある。
ちなみに、沖釣りでいえば、筆者の感覚からすると、本当にタチウオが早くスタートするのは神戸沖、いわゆる「横瀬」とかそのあたりで、6月にも釣ったことがある。
それでも、泉南沖にタチウオが入っていること自体は、秋の回遊を考えるうえで重要な材料になる。
いつも8月下旬は堅い泉南(提供:TSURINEWSライター・井上海生)筆者の感覚では、泉南は大阪湾オカッパリの中でも最初にタチウオを意識したいエリアである。8月下旬から釣行先として視野に入れ、ベイトの接岸や夕マヅメの反応を確認していく価値は十分にある。
垂水は秋本番を待つ
では、垂水はどうだろうか。垂水周辺も大阪湾沿岸の有力なタチウオフィールドだが、泉南とまったく同じタイミングで開幕すると考える必要はない。
タチウオは広い範囲を回遊する魚であり、ベイトの位置や潮流によって接岸する場所が変わる。明石海峡周辺は潮の流れが非常に強く、全体的に遠浅の泉南とは海況そのものが異なる。そのため、泉南でタチウオが釣れ始めたからといって、すぐに垂水でも同じような状況になるとは限らない。
今年の垂水はどうなるか?(提供:TSURINEWSライター・井上海生)筆者としては、垂水は泉南の開幕を確認したうえで、さらに秋へ進んでから本格的に狙うイメージである。
特に重要なのはベイトだ。タチウオが回遊していても、岸から狙える距離まで接岸してこなければショアゲームは成立しない。逆にイワシなどのベイトが岸寄りに集まれば、一気にタチウオが入ってくる可能性もある。
したがって垂水については「*月*日が開幕」と固定するより、泉南で始まった後、ベイトと潮の状況を追いながら秋本番を待つ方が現実的だろう。
湾奥は五年間の空白
最大の問題が大阪湾奥である。湾奥にも当然タチウオが回遊する可能性はある。しかし筆者自身の感覚として、ここ5、6年ほど明確な回遊を確認できていない。一度ワインドでヒットさせたことがあるが、バラしてしまった。あとはアジングでラインを切られたくらいだ。
これを単純に「もう湾奥ではタチウオが釣れない」と断定することはできない。回遊魚である以上、ベイトの状況や海況が変われば再び入ってくる可能性はある。
問題は、その可能性にどこまで時間を使うかである。
最後の湾奥タチウオ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)泉南で明確にシーズンが始まっているのであれば、まずは魚がいる可能性の高い場所へ行く方が合理的だ。湾奥については、SNSや釣果情報などでまとまった接岸情報が出た時点で動くくらいでもいいのではないかと思う。
特に5年間の空白があるなら、過去の実績だけを理由に「今年も来るはず」と考えるのは危険である。
今年の狙い目を読む
2026年の大阪湾沿岸を考えるなら、筆者はまず泉南からタチウオを追いたい。そこから季節が進めば、垂水方面も視野に入れる。そして湾奥は、現時点では「開幕を待つ」というより「回遊情報を待つ」くらいの距離感で考えている。
泉南→垂水→湾奥。この順番で魚の動きを追っていけば、無駄な釣行を減らしながらタチウオシーズンを効率よく追えるはずだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>



