波止に初秋の風が吹くと、大阪湾ではタチウオ祭りが始まる。今年もお盆明けごろから釣果が上向きはじめ、好調に釣れだした。このタチウオシーズン開幕に合わせて、テンヤの引き釣りをピックアップした。解説はこの釣りのエキスパート・谷垣泰司さん。タックルから釣り方まで、知りたかった引き釣りのあれこれを解説してもらった。ぜひ本稿で予習し、短いタチウオの時合いを効率的に攻略してほしい。
タチウオ釣りの魅力
防波堤や護岸で簡単に誰にでも釣れる。でもその日、その時によって釣れない、アングラー泣かせの魚でもある。
簡単なのに難しい奥深さが同居する。タチウオは魅力あるターゲットだ。私もその釣趣と美しいシルエットに魅了され、回遊が始まると通っている。
大阪湾タチウオ釣り場
シーズンになると関西のどこの防波堤、釣り公園でも釣れるようになるが、一足先の6月下旬ごろから7月の終わりごろまで、和歌山では指4~5本の大型が狙える。
和歌山北港魚つり公園、水軒鉄鋼団地、青岸などが有名だが、雑賀崎、田ノ浦、和歌浦漁港などでも釣れる。夕方5時ごろから釣れだして8時ぐらいまでが時合いで、その後夜中2時ぐらいから夜明けまで狙える。
9月に入ると、大阪湾でも釣れるようになる。岸和田一文字、大阪南港、武庫川一文字、神戸沖堤などが代表的な釣り場だ。夕方からの時合い、朝まずめなどが狙い目だが、各釣り場の渡船店に時間を確認してほしい。
それ以外の波止や防波堤でも釣れるが、釣りのできない場所、絶対に守らなければいけないルールもある。必ず守って釣行してほしい。
おすすめはテンヤ
防波堤や護岸からのタチウオ釣りは、いろいろな釣り方がある。昔から一番人気あるウキ釣り、漁師さんが使っていて波止用に改良された引き釣り(テンヤ)、ルアー、ワインドなどなど。この中で、今回は引き釣り(テンヤ)を紹介したいと思う。