釣り人なら、ルアーや仕掛けを眺め、一度くらい「なぜこれを買ったんだ?」と思ったことがあるのではないだろうか。買ったときは明確な理由があったはずなのに、数か月後にタックルボックスを開けてみると、一度も使っていないモノが大量に眠っている。筆者も例外ではない。むしろ、ルアーを眺めているだけで釣りのアイデアが浮かんでしまうため、使う予定のないものまで買ってしまうことがある。今回はそんなルアーマンの「なぜこんなものを買った?」を、反省半分、笑い半分で振り返ってみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
釣り人の買い物はなぜ暴走する
釣具店に入ったときには、買うものが決まっている。「今日はワームだけ」「ラインだけ買って帰ろう」と思っていたはずなのに、気づけば予定になかったルアーを手にしている。
理由はいくらでもある。
「このカラーは釣れそう」「このサイズなら今まで攻められなかった場所を狙える」「これならチヌにも使えるかもしれない」。商品を手に取った瞬間、それまで存在しなかった釣行予定が頭の中に生まれてくる。
「いつか使う」から今日買う
そして最強の言葉が「いつか使う」である。
いつか使う。これを言い始めたら、ルアーは際限なく増える。
しかも釣具は比較的コンパクトだ。服や家具と違って、ルアーを一個買った程度では部屋が狭くなったように感じない。そのため購入への心理的なハードルも低いのだろう。
バスをやめたのにギルバイブ
筆者の場合、分かりやすい例がギルのルアーである。
すでにバス釣りをほとんどやっていない。それなのに、なぜかギル系のバイブレーションを購入している。
いつ使うの……?(提供:TSURINEWSライター・井上海生)買ったときの理屈はもちろんある。「これはチニングに使えるかもしれない」。
実際、ブルーギルを模したルアーはシルエットが独特で、チヌが反応する可能性も十分に考えられる。チニング用として考えれば、完全に意味のない買い物ではない。
……はずだが、今のところまったく使っていない。
やらないエギングのエギが大量に
さらに不可解なのがエギである。
エギングを本格的にやっているわけではない。というか、まったくやらないに近い。それなのに、なぜかエギが増えていく。
秋になればアオリイカを狙うかもしれない。泉南に行くなら持っていた方がいい。新子ならこのサイズが必要かもしれない。夜ならこのカラーが良さそうだ。
こうして一本、また一本と増えていく。気づけば、サイズもカラーもかなり揃っている。
エギは高級品なのに無駄買い(提供:TSURINEWSライター・井上海生)「今年こそエギングをやる」という謎の決意だけは毎年生まれる。いや、2026年こそは本当にやるのだ、垂水で、とまで考えている。だが実際にどうなるのか、私にはわからない。
結局、全部いつか使う?
では、こうして増殖したルアーは、本当にいつか使うのだろうか。
おそらく、一部は使う。しかし、全部を使うことはないだろう。
釣りを続けていると、自分がよく使うルアーは自然と決まってくる。筆者の場合も、最近はチニングやライトブリームを中心に釣りをしているため、実際に釣行へ持っていくルアーにはかなり偏りがある。
それでも、使わないルアーを買ってしまうこと自体が悪いとも思わない。
釣具は実用品であると同時に趣味の道具でもある。新しいルアーを買ったときのワクワク感や、「これで何が釣れるんだろう」と考える時間も釣りの一部なのだ。
ただし、購入するときには一度だけ考えたい。
「本当に使うのか?」
この問いに対して、「たぶん使う」なら危険である。
たぶん……?(提供:TSURINEWSライター・井上海生)そのルアー本当に必要?
「いつか使う」は、釣り人にとって非常に便利な言葉だ。しかし、その言葉を繰り返していると、タックルボックスは確実に重くなる。そして数年後、釣具を整理しながら「俺はなんでこれ買ったんだ?」と頭を抱えることになる。
それでもまた釣具店に行けば、新しいルアーを手に取ってしまう。結局、ルアーマンの物欲は治らない。だからこそ次回の「なぜこんなものを買った?」会が開催されるのである。
<井上海生/TSURINEWSライター>



